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( ..)φメモメモ
ジョイクルによる大きな飛躍の可能性であることはもちろんですが、それと共にたSI-6603の日米でのP3試験結果の相違に関わる事情もその一つでした。

このSI-6603は日本においては腰椎椎間板ヘルニア治療薬「ヘルニコア椎間板注用」(コンドリアーゼ)として2018年3月に承認され、2018年8月から販売が開始されています。

これは椎間板内に直接注射する治療薬であり、全身麻酔の必要が無く、従来の手術療法と比較して身体への侵襲性が小さいことを特徴としていて、有効成分であるコンドリアーゼは椎間板髄核中のグリコサミノグリカンを分解して髄核の保水能を低下させ、椎間板内圧を低下させることにより、ヘルニアの臨床症状を改善すると考えられています。

日本におけるP3試験は良好な結果になったものの、米国でのP3失敗発表と日本での承認申請の時期が重なったため、日本の当局であるPMDAは日米両国での治験結果につきにかなり慎重な判断が求められました。

このような状況下、生化学工業側は米国でのP3結果を詳細に分析し、米国のP3試験では

・画像上明確なヘルニアが認められない患者が多く組み入れられていたこと、
・有効性が減弱する可能性が示唆された膨隆・突出型の患者が過半数を占めたこと、
・神経根圧迫が明確でない患者も多かったこと

などを明らかにし、国内試験と組み入れられた被験者の背景因子が大きく異なっていたことを説明したようです。

PMDAはこれらの生化学工業側の説明を了承し、米国でのP3の成績は国内での臨床試験で認められた有効性を否定するものではないとの結論に至り、日本で初めてとなる化学的髄核融解術に用いる薬剤として最終的な承認が得られることになりました。

現在米国で実施されているP3追加試験は上記の点につき大幅に改善した治験デザインになっており、また前回の治験を担当したCROも変更することにより、より成功の確率が高められた試験内容になっていると考えられます。

昨年からのコロナ渦の影響により治験の進捗には若干の遅延があるようですが、この追加試験(2022年11月終了予定)が成功した場合、腰椎椎間板ヘルニアの年間新規罹患患者数が300万人から500万人と推定される巨大な米国市場において、生化学工業が大きなパフォーマンスを発揮することになると考えています。