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[FT]米超党派議員、中国製ドローン購入禁止法案を策定
貿易摩擦 5G 北米
2019/9/20 11:22 [有料会員限定]
米上院の超党派議員グループが、連邦政府による中国からのドローン購入を阻止する法案を策定した。米政府の大半にとって大きな火種になる可能性がある。


米議会は中国製ドローンの禁止に動き出した=ロイター
法案が可決されれば、米政府機関は中国で製造または組み立てられたドローンを購入できなくなる。購入済みのドローンは順次使用をやめる。地図作製や国土管理のために数百台の中国製ドローンを使用する内務省をはじめ、一部の政府機関に大きな影響を与えうる。

■「中国の技術、米政府の中枢に到達」

法案起草者の一人である共和党のリック・スコット議員(フロリダ州)は、声明で「あまりにも長い間、米国は中国から目を背けていた。その間に中国の技術は米国の政府運営の中枢に到達するまでに進んでしまった。これを終わりにしなければならない」と述べた。

法案の起草メンバーにはスコット氏のほか、共和党ではフロリダ州のマルコ・ルビオ氏、アーカンソー州のトム・コットン氏、ミズーリ州のジョシュ・ホーリー氏がいる。民主党ではクリス・マーフィー氏とリチャード・ブルーメンソール氏(ともにコネティカット州)だ。

これはワシントンの政治家が国の安全保障を理由に中国テクノロジー企業による米国市場への参入を制限する最新の一手だ。

トランプ政権は今年5月、国内企業に中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)への輸出を禁止。同盟国に対しても、次世代通信規格5Gの構築に同社を協力させないよう圧力をかけている。

監視カメラの杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)など他の中国企業にも制裁対象が広がる可能性がある。監視カメラの浙江大華技術(ダーファ・テクノロジー)、顔認証技術の北京曠視科技(メグビー・テクノロジー)、人工知能(AI)の科大訊飛(アイフライテック)、ソフト・システム開発の厦門市美亜柏科信息(メイヤ・ピコ・インフォメーション)も制裁対象の候補と報じられている。

■ドローン禁止、政府機関に影響も

だがドローンの禁止は、一部の機関にとって問題が大きくなる。法案は、政府出資を受ける救急サービスに対しても中国製ドローンの輸入を禁止しているためだ。

米内務省航空サービス局のマーク・バスリック局長はフィナンシャル・タイムズ紙に、このような動きは同局のドローン計画を台無しにする可能性があると話した。

「航空サービス局が持つ674台のドローンは全て中国製か中国製部品を含んでいる。艦隊全体が禁止の対象になってしまう」

だが当局によると、他の政権メンバーは上院議員の法案に共感を抱いている。国家安全保障のトップらは、ドローンの集めたデータが秘密裏に中国政府に送られていると警告する。

国土安全保障省は今年5月、「米国の持つデータを権威主義国家の領土に送り込むあらゆるテクノロジー製品に対して懸念を抱いている。諜報機関に無制限に米国データを入手させてしまうか、アクセスが悪用されかねないためだ」との見解を示した。

By Kiran Stacey

(2019年9月19日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/

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