ここから本文です

ICJに付託することが韓国により有利な理由はまず、韓日請求権協定(以下協定)の効力範囲が日本政府の主張と異なり、国家の請求権を相互に放棄したのであって、被害者の民事請求権を個人が放棄したと見ることはできない、ということが国内外の多数の国際法学者の見解だ。

二番目、協定第2条で「請求権に関する問題が完全かつ最終的に解」されたという文章に個人の賠償請求権も含まれたと解釈するためには日帝植民地時代に日本が犯した蛮行と不法行為に対し、謝罪の文句が含まれるべきだが、協定にはその様な文句がない。

三番目、たとえ個人の民事請求権まで放棄したも、日帝下強制徴用労働者の場合とともに国家権力が積極的に介入した、事実上奴隷同然の反人道的待遇は国際法上の強行規範に明確に違反するため、韓日両国が合意して個人の賠償請求権を破棄させることはできない。国際法上、強行規範はいかなる場合にも違反が許されないのでいかなる条約も強行規範に抵触できず、強行規範に抵触する条約規定は元から無効だからだ。

ICJに付託する場合、主要争点は協定の適用範囲だが、特に日帝下強制徴用で被害をこうむった「個人」が被害補償請求権を行使できるかどうかであろう。ICJを通じた紛争の平和的解決は両国間の未来指向的友好協力を阻害する消耗的な歴史的紛争を終わらせるのはもちろん、人間の尊厳性と自由貿易秩序尊重を確認することによって国際平和と正義を実現する契機になるだろう。

チェ・スンファン|慶煕(キョンヒ)大学法学専門大学院教授