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アルヒが他の金融機関と決定的に違う点として、アセットを持たないということが挙げられます。

銀行であれば貸出金があり、不況期には企業の返済が滞るため、貸倒損失や貸倒引当金繰入が大幅に増加し、業績が急悪化します。これはアコムやアイフルなどのノンバンクも同じで、ノンバンクのBSには営業貸付金がありますが、景気後退期には小口でも返済が滞るため、同じく貸倒損失や貸倒引当金繰入が増加します。クレジットカード会社も貸出金が割賦立替金に置き換わるだけで、ノンバンクとほぼ同じ収益構造をしています。

また、それらの貸付金を保証する全国保証などの保証会社のBSには、求償債権と貸倒引当金の他に債務保証損失引当金があり、不景気にはこの繰入が大幅に増加します。

第一生命や東京海上などの保険会社は、公社債を中心とした莫大な有価証券を保有しており、景気後退時にはその評価損が発生するため、こちらも急激な業績悪化に見舞われます。

一方、アルヒは営業貸付金を保有しているものの、貸倒引当金の項目がありません。これは、アルヒの営業貸付金はすぐに流動化され保険会社などの大口投資家に販売されるため、他社のようにアセットから利子等の収益を得るビジネスモデルではなく、アセットはあくまで一時的なものであり、サービス業に近いフィー型のビジネスモデルとなっています。

一見、野村証券などの証券会社もフィービジネスに見えますが、野村証券のアセットはトレーディング資産と売戻条件付買入有価証券が大半を占めており、景気悪化時には大きな評価損が発生します。

金融業というよりもサービス業に近いアルヒ。景気後退時には融資量が影響を受ける可能性はありますが、他の金融機関のように評価損や貸倒損失などが発生しないため、配当や自社株買いなど安定した株主還元が期待されます。