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ちなみに前職IT企業とは、いつか述べた「小売にコンサルとソリューションを提供するIT」の企業なので、従前のとおり自分は小売についてもかなり土地勘がある。なんせ、あるソリューションの導入で、某大手小売チェーン都内某店にまる2日店頭に立ってリサーチしたりした。

その経験からすると、おそらくスーパーワンダーは、JRの駅売店でしか成立し得ない。基本的に小売は、ある程度の品揃えを必須とする。中国の無人コンビニが全くもって不振なのは、結局無人であることの省力よりも、店としての魅力減で有人店舗との競争に敗北してしまうのだ。また、人を無人にしたところで、そのコスト減よりも粗利減のほうが大きくなってはもはやなんのための無人なのか。配送、陳列といった人件費は結局かかる。単にレジだけを無人にしたところで、コンビニレベルでは大きなコスト削減にはならないのだ。

一方スーパー等の規模であれば、セルフレジのコスト削減は大きいが、別にこれは画像認識でやる必要は全くない。以前から述べている通り、GMS等にスーパーワンダーは果てしなく困難だし、コンビニにワンダーのニーズは無い。だから、合弁がJRでなければ、もはやこの水準でも何ら問題なく売りをかますことができる。

問題は、JR駅売店という、コンペティターが一切おらず、誰もが通勤のついで買いという全く通常の買い物の環境と異なる場所が、合弁のターゲットであることだ。品揃えも必要なく、店の魅力よりもスピード等が求められる極めて特殊な小売環境。自分も全く関わったことがないのでアレだが、少なくともスーパーワンダーが爆死しない可能性が残る。

ただ、JRのすべての売店にスーパーワンダーが入ったところで、現在のバリュエーションが正当化できるとも思えない。よって、2900円、PERが百数十倍という極めて安全なゾーンからなら、売りを仕掛けることが可能と判断している。