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>>1082

まだ臨床研究ですからね。製品化には時間がかかります。ご存知だと思いますが、医師主導の臨床研究と企業治験はハードルが違いすぎます。

iPS由来神経前駆細胞移植が奏功したとしても、今回の臨床研究だけで、長期間、安全性有効性を見なければなりません。
また、移植細胞数も多いですし、分化後の細胞をソーティングするわけでもなかったと思うので、(ニューロスフェアを打つのかな?)造腫瘍性には気をつけないといけません。
非臨床研究でも、質の低いiPS細胞由来の神経前駆細胞塊を移植すると腫瘍化してしまう結果も得られています。これについては、岡野先生のグループから論文が出ていて、原因も分かってはいますが、ヒトへの投与なので、安全性はしっかり見ないといけません。
まあ色々で、まだ患者さんに行き渡るには時間がかかりますね。

高橋先生が実施されているパーキンソン病と同じなのですが、棲み分けになると思います。

脊髄損傷領域の大きい重症患者さんには、高価なiPS細胞由来神経前駆移植が用いられるのではないでしょうか。重要なのは神経断裂の距離です。ここが長いと、glial scarと呼ばれる炎症領域を治癒しても、神経軸索が伸びきれず、もとの状態まで戻れません。そこで新たに前駆細胞を移植することで接続することが可能になると思われます。

一方、SB623の脊髄損傷での作用機序は、glial scarを抑制することがメインになると思います。神経断裂の距離が短ければ、高価なiPS由来細胞を用いなくても、神経接続まで持って行けると思っています。やはり、棲み分けですね。

この辺は、岡野先生と話す機会があればディスカッションしてみたいですねぇ。