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■エボラブルアジアは買収後、DeNAトラベルの黒字化に成功した、とリリースしている。だがその直前の買収時に、公正価値評価により約20億円を減損され、DeNAトラベルは1,525百万円の債務超過となっていた。これによりDeNAトラベルに係るのれんは約27億円計上されている。エヌズ・エンタープライズ、DeNAトラベルの両社は債務超過会社だったのであり、買収の時期と、オンライン旅行事業セグメントの利益率低下の時期を見れば、「赤字会社買収」で利益率が低下している可能性がある。
■さらに今後の資金繰りに懸念がある。前出の通り、エボラブルアジアの損益上の黒字は投資事業での有価証券の評価益が主で、資金が伴わないものである。営業キャッシュフローは18年9月期で527百万円、17年9月期で218百万円と損益上の利益額(当期利益18年1,048百万円、17年834百万円)に比して少ない。
■しかしエボラブルアジアはM&Aなどに費やした有利子負債を抱えている。有報の金融負債の期日別残高の注記によると18年9月期時点で1年以内に返済予定の有利子負債は60億円超あり、長期借入金の返済額も毎年約10億円規模で返さなければいけない。本業で返済資金を稼げない中で、新たな借換か、より条件の悪いエクイティファイナンス実施が必要になってくるのではないか。