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京セラはエナリス、KDDIと共同で取り組む仮想発電所(バーチャルパワープラント)の実証事業で、12月末までに蓄電池を最大で500台設置する。仮想発電所の実証での蓄電池の活用数としては、最大規模と見られる。家庭にある蓄電池の放電で電力不足を解消する仮想発電所を、実践さながらの環境で検証できそうだ。

 京セラとKDDIは、エナリスが経済産業省から採択されたバーチャルパワープラント構築実証事業に参加する。エナリスは点在する小さな電源を束ね、全体の電力需給を調整する「アグリゲーター」を担う。

 電力が不足するとエナリスからKDDI経由で、家庭にある京セラ製蓄電池に放電を指示する。

 京セラは蓄電池の設置を担当。KDDIが販売する電力「auでんき」を契約する家庭に蓄電池購入を勧め、実証事業への参加を促す。制御は2017年1―2月に実施する。

 蓄電池1台の放電が出力2・5キロワットでも、500台を束ねると1250キロワットの電力を生み出せる。より多くの蓄電池が集まることで、火力発電所を緊急稼働させずに電力不足を解消できる。

 他の実証では蓄電池大手のエリーパワー(東京都品川区、吉田博一社長、03・6431・9041)が、関西電力の仮想発電所実証事業に参加し、10数台を設置する。エプコと福岡県みやま市の実証では、80台の蓄電池が使われている。蓄電池は節電や非常用電源として利用されているが高価。仮想発電所が実現すると使用頻度が増えるため、普及やコストダウンにつながると期待されている。