ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

(株)ブランジスタ【6176】の掲示板 2021/01/03〜2021/11/29

>>643

amiさん、おはようございます。

今年の4月に日本銀行の政策委員会審議委員に就任された野口旭専修大学教授は著書『経済対立は誰が起こすのか―国際経済学の正しい使い方』1998年1月、筑摩書房 において「”国際競争力”なる怪しげな概念」という一節を置いて、リチャード・クー氏の著書である『良い円高 悪い円高』東洋経済新報社、1994年7月 を厳しく批判していたのですが、私が受講した大学院のミクロ経済学の教授にそのことを質問すると、「一時点で経常収支が赤字になろうと黒字になろうとなんら問題はない。問題は、それが異時点になった時、どうなるかなのだが、野口さんの本にはそのことがなにも書かれていない。今度会う機会があったら聞いてみようと思うんだけど・・・。」とおっしゃっていました。

そこで、私はリチャード・クー氏の近著である『「追われる国」の経済学:ポスト・グローバリズムの処方箋』東洋経済新報社、2019年4月 を今読んで、どちらのエコノミストの主張により「理」があるのかを検討しているところです。

やはり、経済学を学ぶことの意義は「経済学者にダマされないようにするため」ということが大きいように思えます。

古くは「マネタリスト対ケインジアン論争」とも呼ばれたこの問題は私ごとき小兵には結論は出せそうもありませんが、株で利益をあげようと思ったら、やはりまず行うべきは経済学の勉強なのだと私は思っています。

リフレ派の論客である野口教授の主張に説得力を感じ、大学院在学中はリフレ派の著書ばかり読んでいたことを私は今、後悔しています。国際経済学の教授からは「経済にはフローの部分もあり、ストックの部分もあり、実物経済の部分もあるのにリフレ派の人たちはフローの部分しか見ていない。」と言われていたのですが、反対意見を主張する人たちへ耳を貸そうともしなかった、これでは『カンファレンス』にはなりませんね・・・。

ちなみに、リチャード・クー氏の出身大学は「カリフォルニア大学バークレー校」です。