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グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド【03316042】の掲示板

2024年6月25日、肥満治療薬サクセンダ(成分名リラグルタイド)が認知症の発症リスクを減らすという研究結果が出た。 先に糖尿病を超え、非アルコール性脂肪肝、心血管疾患、酒・タバコと麻薬使用欲求まで減らす効果があることが明らかになった。 万病の根源である肥満を治す治療剤が、すべての病気を予防する万能薬になることが期待される。

スウェーデンのカロリンスカ研究所は、サクセンダの主成分であるリラグルタイドが65歳以上の2型糖尿病患者の認知症予防にも効果があるという研究結果を国際医学学術誌「ランセット」に発表した。 リラグルタイドはデンマークの製薬会社ノボノディスクが開発したグルカゴン様ペプチド(GLP)-1類似体医薬品である。 GLP-1は血糖値を下げ、食欲を調節するホルモンタンパク質である。リラグルタイドはすでにビクトーザという名前の糖尿病治療薬として、2010年に米国食品医薬品局(FDA)の最初の承認を受けた。 その後、ノボノディスクはリラグルタイドを改良した物質GLP-1類似体であるセマグルタイドを発掘し、オゼンピック(糖尿病)とウィゴビ(肥満治療剤)を開発した。

GLP-1系肥満治療剤は次々と適応症を増やしている。 これに先立ち、ノボノディスクは去る3月、米国FDAに肥満過体重患者の主要心血管疾患のリスク減少のためにGLP-1系肥満治療薬であるウィゴビ(セマグルチド)を使うことができるように承認された。 イーライリリーは、GLP-1類似体肥満治療薬であるゼップバウンド(成分名チルゼファチド)が非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)患者に効果的であるという研究結果を発表した。

今、肥満治療剤が認知症まで効果を見る可能性が提示されたのだ。 研究陣は「糖尿病治療薬の老人性認知症に対する絶対的な影響を評価するためには、プラセボと比較する本格的な臨床試験が必要だ」と説明した。 今回の研究では、スウェーデンに住み始めて1年以上経っていない人は除外した。 1年以上、どのような薬を使ったかを追跡観察したものだ。 軽度の認知障害や認知症を患っている患者も除外した。