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米グーグルや米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)、米マイクロソフトなどがリードするクラウド業界では、ここ数年のうちに全体の利用の3~4割をAI系アプリケーションが占めると予想されている。このためデータセンター向けチップで大きくビジネスを伸ばしてきたインテルは、エヌビディアへの警戒感を強めている。

■ビジョン中心のインテル、「データ時代」を強調


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インテルがCESで発表した「ボクセル」。画素データを平面ではなく3次元的に配置する
 一方インテルはこれからの時代を「データ時代」と位置づけ、そのなかで自社が進む方向性をビジョンとして提示した。基調講演に登壇したCEOのブライアン・クルザニッチ氏は「データを再認識する時期にきている」として、高速科学技術計算やAIを利用したアプリケーションを紹介した。

 まず、米プロフットボールのNFLを舞台に、180度から360度までの映像が撮影できる高性能カメラを多数設置して新たな映像効果を生み出す「トゥルーVR」を紹介した。同技術では、映像ピクセル平面ではなく3次元的にマッピングする技術「ボクセル」を採用している。

 既存の仮想現実(VR)の場合、カメラで撮影した静止画をつなぎ合わせて全天映像を構成する。そのためカメラの位置に視聴者の視点が限定される。これに対しボクセルでは、撮影した映像ピクセルを3次元で構成し直すので、視聴者の視点は自由に設定できるという。

 デモでは、フットボール選手の視線からパスを投げる相手の頭上へ視点を変えて、これまでの空撮やコンピューターグラフィックス(CG)とも違う新しい映像効果を紹介した。同社は、冬季オリンピックで約30本のVR映像を撮影するほか、今後スポーツリーグなどと提携し、新しいVR映像サービス事業を開拓する。これに合わせ米ロサンゼルス市にトゥルーVR撮影用の施設「インテルスタジオ」を建設したほか、大手映画スタジオの米パラマウント社との提携も発表した。