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【VWとテスラの危うい「暴走」、EV市場は激戦へ】

無謀な運転をすると急ブレーキを踏む羽目になる。電気自動車(EV)について「捕らぬ狸の皮算用」をする自動車メーカーも、同じ末路を迎えかねない。現在、EV市場で先頭を走る独フォルクスワーゲン(VW)と米テスラの場合、投資家と自社の野望をかなえるには市場を席巻するほどの売り上げを達成する必要があるが、それはどうも非現実的だ。テスラの株価は昨年EVブームに乗って跳ね上がり、世界シェアは約4分の1に達した。余波はVWにも一部及び始めており、同社の株価は今年に入って4割も上昇している。

ヘルベルト・ディース最高経営責任者(CEO)は、2025年までに自社EVの販売台数が年間最大300万台に達するとの見通しを示している。テスラの同年の販売台数見通し(同社による市場予想まとめ)、235万台をもしのぐ数字だ。

・・・・・(中略)

競合他社の見通しに照らすと、これは「夢想」に感じられる。浙江吉利控股集団が所有するボルボと、独ダイムラー傘下のメルセデスは、2025年までに販売台数全体のそれぞれ半分と4分の1をEVが占めると予想している。つまりコロナ禍前の販売台数を基に計算すると合計90万台程度となる見通しだ。

米ゼネラル・モーターズ(GM)もEV販売100万台を目標に掲げる。トヨタ自動車は「電動化」車550万台を目指しており、おそらくその半分程度が完全なEVとなるだろう。これらのメーカーを合計しただけでも、中国の上海汽車集団(SAIC)、日産自動車、韓国の現代自動車、米フォード・モーター、伊仏ステランティス,、仏ルノーの各社に残されたシェアは、合計25%強になってしまう。

VWとテスラが自らの誇大広告に応えられるとすれば、両社が現在の勢いに乗ってライバルを押さえ込み、さらにシェアを拡大するか、あるいは市場全体が予想以上のスピードで拡大するかだろう。

だが、世界最先端のEV市場であるノルウェーでは昨年、テスラの「モデル3」が販売台数トップの座を失った。そして、モルガン・スタンレーによると、2050年までに最多で10社の新規EVメーカーが市場に殴り込みを掛けるという。

https://jp.reuters.com/article/ev-breakingviews-idJPKBN2CR07C

2021年5月10日12:54