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5日の日経平均は続落。終値は65円安の28864円。パウエルFRB議長の発言が強い失望を誘った格好で、米国株が大幅安。これを受けて寄り付きから200円を超える下落となり、しばらく下を試す流れが続いた。前場では600円超下げる場面もあり、28300円台まで下落した。一方、後場は前引けから100円程度戻して始まると、急速に下げ幅を縮める展開。2桁の下落となったところでいったん売り直されたが、終盤には盛り返し、大引け直前に高値をつけた。TOPIXは後場にプラス圏を回復し、こちらはしっかり高値引けとなった。

 東証1部の売買代金は概算で3兆1700億円。業種別では鉱業や鉄鋼、電気・ガスなどが上昇している一方、不動産やサービス、海運などが下落した。上期が大幅な営業増益となったアルチザネットワークスが急騰。半面、直近で買いを集め、きょうも逆行高となっていた直近IPOの室町ケミカルが、14時辺りから急失速し、マイナス転換から下げ幅を広げた。

 東証1部の騰落銘柄数は値上がり1352/値下がり753。前日にストップ高比例配分となったリコーが大幅上昇。キーエンスが売り先行から切り返して3%超上昇した。任天堂やソニー、村田製作所、信越化学など主力グロースの一角が、後場に全体が持ち直す中でプラス圏に浮上。東芝が6%超の上昇と騰勢を強めた。決算や株主還元拡充が好感された積水ハウスが大幅高。ほか、シチズン時計やカシオなど、時計株に非常に強い動きが見られた。

 一方、ファーストリテイリングが連日の大幅安。マネックスGやリクルートが値幅を伴った下げとなった。ハイテク株には切り返すものも多かった中で、東京エレクトロンは軟調。金利上昇が嫌気されたが、住友不動産や三菱地所など不動産株の弱さが目立った。前日ストップ高の日立造船は一転急落。シルバーライフは上方修正発表も、株価の反応は強い売りとなった。

 日経平均は続落とはなったが、後場に大きく値を戻し、ローソク足では下に長いヒゲをつけた。4日の米国株はパウエルFRB議長の発言が失望と受け止められて大きく下げたが、これは過剰反応。史上最高値圏で推移していた米国株が長期金利の上昇に多少動揺したくらいでFRBが金融政策の変更を示唆するようなことがあれば、それこそバブルを生みだす。そもそもパウエル氏は、景気が回復に向かう局面においては、ある程度の金利上昇は容認するスタンスを採っている。この先、米国の長期金利が制御不能のような状況になるのであれば、その時には当然適切な対応を取るはずだ。今回、発言が株安を招いたことで、3月のFOMC(3/16〜17)に向けては、警戒感が広がるかもしれない。しかし、ここでグロース株がクールダウンして、一握りの銘柄に資金が集中する流れが修正されることは、長期的な観点で見れば、株式市場にもプラスに作用すると考える。