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今週の為替相場で注目されるのは、14日前後から本格化する米国企業の1−3月期決算発表だ。リフィニティブがまとめたアナリスト予想によると、S&P構成銘柄企業の同期利益は前年同期比+25%増と、2018年以来の好業績となる見通しとなっている。

一方で米国株は昨年11月以降、今年の1−3月期決算を含めた企業収益の大幅改善を織り込む形で大幅高となってきた。その意味で4月後半にかけて続く決算発表では、良好でも一旦の好材料出尽くしや最良期の先行きピークアウト懸念、悪ければ過剰期待の反動失望などにより、短期的な米株安が警戒される。米国株の季節アノマリーとしても、4−5月は調整下落となるパターンが目立っている。

米国株が調整下落となる場合、為替相場では安全逃避通貨であるドルや円の買いが優勢となる。反対に4月以降は世界的な感染再増加などで原油相場が上げ渋りとなっており、資源国通貨(豪ドル、NZドル、カナダ・ドル、南アフリカ・ランド、メキシコ・ペソなど)は伸び悩みとなってきた。その中で米株が下落となる場合、リスク回避で資源国通貨が一段と売られやすい。

ドル/円でいえば現在、米国債金利が上昇一服で低下局面にある(債券価格は反発)。米国株の調整下落は、「安全逃避の米債シフト」で米債金利の一段の低下を促す。その意味で短期的に米株安となる場合、対円以外で安全逃避のドル高となっても、ドル/円は米債金利の低下がドル安・円高へと作用。ドル/円とクロス円で、全般円高となる可能性にも注意を要する。

前週までの米株市場ではリスク回避の尺度であり、米株投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所(CBOE) ボラティリティー(VIX)指数が、14カ月ぶりの低水準へと急低下してきた(リスク選好)。
4月9日の終値は16.69と直近の日中最高である3月4日の31.90から大きく低下し、昨年2月以来の低水準となっている。過去実績として「1年スパンのレンジ下限下抜け」となるようなVIX急低下は、その後に揺り戻し調整的なVIX上昇と短期株安が警戒されやすい。

もっとも米国株は決算発表などで短期的に下落となっても、中長期スパンでは先高見通しが根強い。前週にはFRBによる超金融緩和策の長期化再確認や、米債金利の低下などが米国株を下支えしている。その意味で米株安に伴うドル/円、クロス円での外貨安と円高の局面では、中長期スパンでの外貨押し目買い(円戻り売り)需要の根強さも注視される。