IDでもっと便利に新規取得

ログイン


ここから本文です

◆豪ドル、失業率が前月に続いて大幅改善となるか注目
◆対中関係やRBNZのMPCも豪ドルを動意づかせるか
◆IMFも南アのGDP予想引き上げ、感染拡大は引き続き重し

予想レンジ
豪ドル円 82.50-87.50円
南ア・ランド円 7.40-7.80円

4月12日週の展望
 豪ドルは神経質な値動きか。2月の失業率は5.8%と1月の6.4%から大幅に改善されるなど、労働市場は好転していたにも関わらず、今週の豪準備銀行(RBA)理事会は「失業率は依然として高過ぎる」と声明文で公表した。パンデミック前と比較すると失業率が高いのは事実だが、RBAは早期の金融緩和解除を否定する姿勢を貫いている。
 
 来週は15日に発表される3月の豪雇用統計に注目したい。2月の大幅改善のトレンドが3月も継続された場合は、豪州経済にとって好要因になるだけでなく、RBAも雇用について今後は楽観的になる可能性もある。
 
 また13日には通常はあまり注目されていないが、週間の雇用及び賃金が発表される。2週間おきに発表される同指標は前年比での雇用及び賃金の伸びを測る材料である。3月30日の発表分によると、昨年3月14日までの1週間と、今年3月13日までの1週間を比較した数値では、雇用は0.2%上昇し、賃金も1.4%上昇している。比較対象が昨年のパンデミック初期にあたるため、雇用も賃金も今年はプラスになることが多いと思われるが、どの程度、豪州の雇用と賃金が回復しているのを知ることができるので、徐々に市場も注目し始めるかもしれない。

 なお、雇用指標以外には13日に3月NAB企業景況感・信頼感が発表される。14日のNZ準備銀行(RBNZ)金融政策委員会(MPC)にも注目しておきたい。

 中国の新疆ウイグル問題に絡み、北京オリンピックをボイコットするかどうか米国と同盟国で話し合いがもたれている。米同盟国と中国の関係悪化は、豪ドルに一番大きな影響を与えることもあり、引き続き注目しておきたい。

 南アフリカ・ランド(ZAR)は堅調地合いを維持するか。今週発表された国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しで、南アの成長見通しが2.8%から3.1%へ上方修正された。南ア準備銀行(SARB)は今年3.8%成長、財務相は3.3%成長と見込んでいる。また世界銀行は3.0%予測で、国内より海外のほうが南アの回復にはまだ厳しい意見が多いが、徐々に南アが回復傾向にあることはZARの支えとなるだろう。

 ただし、南アは依然としてウイルス変異株の感染拡大の勢いが弱まっておらず、懸念材料となる。来週は14日に2月小売売上高が発表される。

4月5日週の回顧
 豪ドルは方向感なく神経質な値動き。イースター明け後はポンドや円を中心に理由付けが難しい動きになり、フローが入った方向に相場が動いた。豪ドルも他通貨の値動きに連れて、神経質に上下した。注目されたRBA理事会は政策金利や3年債利回り目標を据え置いただけでなく、声明文もほぼ前月と変わらないものとなり、市場を動意づけることはできなかった。

 ZARは底堅かった。先週の製造業PMIや今週発表された3月南ア商工会議所(SACCI)企業景況感が好結果だったことで底堅い動きになり、対円では一時、年初来高値を更新した。