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◆ポンドは底堅いか、ロックダウン緩和で景気期待感が強い
◆ポンド、EU離脱にまつわる悪影響への懸念が上値の圧迫要因
◆加ドル、高値圏でもみ合いか

予想レンジ
ポンド円 148.00-155.00円
加ドル円 86.00-90.00円

4月5日週の展望
 ポンドは英景気回復期待を支えに底堅い動きが見込まれる。英国のワクチン接種は欧州の中で最も先行し、ジョンソン英政権のロックダウン(都市封鎖)緩和計画も順調に進んでおり、景気回復期待が高まっている。
 英国ではこれまで3000万人以上が1回以上のワクチン接種を受けており、英国民の半数近くがコロナウイルスの抗体をもっているとみられる。ワクチン接種を受けた人が最も多い65歳以上の高齢者層では、約9割が抗体を獲得した。3月初旬には3割ほどだったので、大幅に増加した。英政府は2月下旬にロックダウン緩和計画を発表し、学校再開などの第1ステップが3月8日から始まり、29日から一部制限が緩和され、2世帯、あるいは6人まで屋外で集まることが可能になった。ゴルフ場やテニスコートといった屋外スポーツ施設の営業が再開されるほか、サッカーなど屋外で行うチームスポーツも解禁された。ジョンソン首相は慎重な姿勢を崩さないよう強調する一方で、向こう3カ月で予定通り規制を緩和し、ロックダウンの再導入は回避できるとの見通しを明らかにした。
 今週発表された10−12月期英国内総生産(GDP)改定値は前期比+1.3%、前年比-7.3%と速報値からやや上方修正された。2020年のGDPは前の年と比べて-9.8%と主要国の中で最も厳しい数字となったが、経済活動が段階的に再開されており、景気の回復が期待されている。
 一方で、英国の欧州連合(EU)離脱の影響への懸念が引き続きポンドの重しとなろう。英・EUは金融サービスの覚書に合意したが、英国のEU金融サービス市場へのアクセス問題については大きな進展はない。コロナ感染拡大によって英国とEU 間の人や物の交流が低調であったことから、トラブルの発生が抑えられているが、離脱関連で決まっていないものが多く、今後経済活動が正常化していく過程で不透明な要素が多く出てくる可能性がある。
 加ドルは高値圏でもみ合いか。加国内はコロナ感染拡大から回復しつつあるが、一部の州ではコロナ感染拡大への懸念で規制が強化されるなど、先行き不透明感が強い。今週発表された1月の加GDPは前月比+0.7%、前年比-2.3%と市場予想を上回る結果となった。カナダ中銀(BOC)は3月の会合で第1四半期のプラス成長を予測している。来週は3月の雇用指標の発表が予定されている。ワクチン接種の進展と経済指標次第では、4月の会合でテーパリング(量的緩和縮小)の日程を明らかにする可能性がある。米長期金利・原油相場の動きにも注目。

3月29日週の回顧
 対円で値動きこそ限られるも、ワクチン接種進展による世界経済の回復期待が強く、リスク選好の円売りが優勢となり、ポンド円は153円前半、加ドル円は88円前半までそれぞれ2018年4月、2018年10月以来の高値を更新した。米長期金利の上昇傾向が維持される中、対ドルでは上値が重く、ポンドドルは1.38ドル台で伸び悩み、ドル/加ドルは1.26加ドルを挟んで小幅の上下にとどまった。