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◆豪ドル、RBA声明・金融安定報告に要注目
◆豪ドルは豪国外のウイルス感染状況や対中関係にも注目
◆ZAR、ロックダウン水準引き上げリスクも

予想レンジ
豪ドル円 81.50-86.50円
南ア・ランド円 7.30-7.80円

4月5日週の展望
 豪ドルは神経質な値動きか。来週は6日に豪準備銀行(RBA)理事会が開催され、9日にはRBAの金融安定報告が発表される。RBA次第の動きになるだろう。政策金利や3年債利回り目標の変更は考えにくく、注目されるのは声明文の内容になる。3月のRBA理事会は雇用に関し、「賃金の伸びを現在よりも大幅に高める必要があり、そのためには雇用が大幅に増加し、引き締まった労働市場に戻ることが必要」とした。理事会後に発表された2月の失業率は5.8%と1月の6.4%から大幅に改善するなど、労働市場は好転している。雇用の大幅改善がRBAの声明変更につながるか注目される。3月理事会は金利上昇に特に懸念を表明しなかったが、引き続き同様のスタンスを貫くかにも注目したい。また、3月に入りビクトリア州などで規制が大幅に緩和され、経済活動が再開されている。経済全般の見通しについても、変更があるか注目される。
 国外要因も引き続き豪ドルの動意材料。各国のウイルス感染やワクチン接種の状況などは注目要因だが、豪州は対中関係も要警戒となる。今週、豪州を含めた14カ国が世界保健機構(WHO)による中国での新型コロナウイルス調査について「著しい遅れ、オリジナルやサンプルへのアクセスの欠如がある」と非難する共同声明を発表したことで、対中関係がより一層悪化する可能性がある。
 南アフリカ・ランド(ZAR)はもみ合いか。今週発表されたABSA製造業PMIで、雇用のみ景況感の節目となる50を下回ったが、輸出だけでなく国内需要も50を上回ったことがZARを支える要因として挙げられる。また、2020-21年度の会計年度の税収が1.25兆ランドと、財政赤字に苦しむ南アにとっては非常にポジティブなニュースになったことも支えになるだろう。一方、南アでもウイルス感染第3波が近づいていることには警戒したい。イースター休暇は現行のロックダウン水準(レベル1)が保たれたが、市場では水準の引き上げを予想する声が出ている。イースター中にアルコールはレストランやバーでの提供が許可されたものの、小売店での販売が禁止されたことなどが、ラマポーザ政権が再ロックダウンを考えている証拠ではないかとの見方である。ロックダウン再開となれば、ここ最近のZARの買い基調が水を差されかねない。来週は7日の3月南ア商工会議所(SACCI)企業景況感や8日の2月製造業生産などが注目される。

3月29日週の回顧
 豪ドルはもみ合いとなった。6日にRBA理事会が開催されることが豪ドルの方向感を乏しくした。WHOによる中国・武漢の新型コロナウイルス調査について豪州もその対応を非難したことで、一時的に上値が抑えられる場面もあった。なお、2月豪貿易黒字は予想を下回った。
 ZARは上昇した。イースター休暇中のロックダウン水準の引き上げが回避されたことが一定の支えとなったほか、3月ABSA製造業PMIが昨年10月以来の水準まで上昇したことや、昨年の税収が予想を上回ったことも下支えした。対円では昨年1月以来の水準まで上げ幅を広げた。