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◆ポンド、英・EUの緊張感の高まりが上値を圧迫する要因
◆ポンド、米長期金利の動向に伴う株価の動きに注目
◆加中銀、4月の会合で債券購入規模を縮小する可能性も

予想レンジ
ポンド円 147.00-153.00円
加ドル円 85.00-89.00円

3月29日週の展望
 来週のポンドは上値の重い動きが予想される。外部要因としては引き続き米長期金利の動向やそれに伴う株価の動きに注目。また、英国と欧州連合(EU)との緊張感の高まりがポンドの上値を圧迫する要因となる。

 EUは英国がグレートブリテン島と北アイルランドの間での通関手続きを一方的に緩和し、EU離脱協定に違反したとして、法的措置に乗り出している。北アイルランド問題が解決しないと、英国とEUの関係がむしばまれ、亀裂が一段と深刻になり、英国とEU全体の経済と安全保障上の利益が脅かされる可能性がある。

 また、英国とEUは金融サービス規制を巡る協力に関して1月から協議し、今月内にも合意に達する可能性が報じられているが、欧州委員会のマクギネス委員は英国の金融機関に対してどういうアクセスを認めるかについて結論は急がないと表明した。

 今週発表された英経済指標は強弱まちまちの結果となった。11−1月英失業率(ILO方式)は5.0%と予想に反して前回の5.1%から低下した。賃金は好調さを維持し、約13年ぶりの伸び率を記録した。一方で、2月消費者物価指数(CPI)は前年比+0.4%と市場予想に届かず前月の+0.7%を下回った。

 今年上半期はインフレ率が英中銀の目標の2%に向けて上昇するとの見方が強いものの、政府の雇用支援策が失効して年内に失業者が増えると予想されている。今後1-2年は賃金・物価に下押し圧力がかかり、英中銀はインフレ率が2%をやや上回っても、利上げを開始しないとの見方は少なくない。

 加ドルは先週のリスクオフが続くか注目。米長期金利の一段高への警戒感は払しょくされず、各国の緩和策を背景に進んだ株高に調整が入る可能性があり、警戒が必要。ただ、加ドル独自の売り材料が乏しく、加ドルの下押しは限られそうだ。

 カナダ中銀(BOC)は今週、市場機能が改善したことを理由に、1年前に流動性対策で導入した緊急措置を縮小すると発表した。BOCは5月10日で資金供給オペを打ち切り、コマーシャル・ペーパー、地方債、社債の購入プログラムは今後数週間に迎える期限で終了し、延長しないと決定した。

 国債購入プログラムの縮小開始時期については言及しなかったが、市場では4月のBOC会合で債券購入規模を縮小するとの観測がくすぶっている。週間の債券買い入れ規模を現行の40億加ドルから30億加ドルに縮小すると見込まれている。

 BOCは3月の会合で経済が予想よりも底堅さを維持しているとし、第1四半期の経済成長予想を上方修正した。来週は加国内で1月のGDPが発表される予定だ。

3月22日週の回顧
 米長期金利の上昇は一服するも、引き続き高い水準で推移し、一段と上昇することへの警戒感が根強かった。投資家のリスク選好志向が後退したことで、ドル買い・円買いが優勢となった。ポンドドルは1.36ドル台、ドル/加ドルは1.26加ドル近辺までドル高が進み、ポンド円は148円半ば、加ドル円は86円近辺まで押し戻された。