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【GBP】卸売物価指数の掲示板

「ボリス・ジョンソンや英議会の政治家に許可を求める話ではない。スコットランドが自らの未来を決める民主的な権利の宣言だ」
(スタージョン・スコットランド自治政府首相)

1.ジョンソン英首相の勝利
 英国民は、2016年6月、国民投票で欧州連合(EU)からの離脱を決断した。英国は、2020年1月にEUからの離脱し、離脱後の自由貿易協定(FTA)を協議していたが、12月24日のクリスマス・イブに合意に到達し、合意なきEU離脱(ブレグジット)への恐怖は取り除かれた。合意内容では、英国の勝利が28、EUの勝利は11、妥協分野は26となっている模様で、ジョンソン英首相の勝利となるらしい。今後は、国境通過時の税関・動植物検疫・規格適合検査が開始され、英国とEU間で異なる規制への対応が必要になり、規制で「大幅な相違」がある場合には合意内容の「再調整」が可能と留保されている。
 英国のジョンソン首相とEUのフォンデアライエン欧州委員長との離婚の合意は以下の通りになるのかもしれない。

「私(ジョンソン英首相)は、あなた(フォンデアライエン欧州委員長)と別れます。あなたと暮らしていくのが嫌なんです。でも、お隣同士で暮らしていきますので、これからも、お友達でいましょう。慰謝料はまけて下さいね。それから、時々、あなたの手料理を食べさせてください。もちろんお金は払いますから。でも、私は、あなたの旦那ではなくなりますから、給料は入れません。釣ってきた魚は、売ってあげますね。」

■自由貿易協定(FTA)
・英国とEU間の「モノ」の貿易:関税ゼロが維持され割当枠も設定されない。
・貿易と投資における「公正で開かれた競争のための対等な競争条件」を義務付けた。
・サービス業(英経済の80%):双方間の貿易・投資の発展に向けて好ましい環境の構築を目指す

■漁業権:2026年6月までの5年半の移行期間
・欧州の漁業者:年間6億5000万ユーロにのぼる漁獲量の25%を放棄する。
・2026年6月以降は、英領海へのアクセスは毎年再交渉されることになる。

2.ジョンソン英首相の懸念
 英国が、世界最大の単一市場から排除されることで、雇用、人材、資本の流れは徐々に英国から離れ、欧州大陸で土地を探し求める可能性が高まる。各国の中央銀行の外貨準備や政府系ファンド(SWF)のポートフォリオからも、ポンドは減らされる可能性が高まる。
 英国で感染力が1.7倍の新型コロナウイルス変異種の感染が確認されたことで、ワクチンの効能など不確実性が高まるため、景気減速要因となっている。
 2016年6月の英国のEUからの離脱を問う国民投票では、スコットランドは62%の有権者がEU残留を支持したものの、英国全体で52%がEU離脱を支持した。
 2019年12月の総選挙では、スコットランド民族党は、スコットランドの59議席中、80%に当たる47議席を獲得し、2017年の前回選挙から11議席を上積みした。
 「雌ライオン」の異名をとるスタージョン・スコットランド自治政府首相は、スコットランド独立の是非を問う2度目の住民投票をスコットランド議会の解散期限が来る2021年に実施したい意向を示した。