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【USD】個人消費支出の掲示板

 本日のNY為替市場のドル円は、2月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数や米10年債利回りの上昇基調に対するFRB高官の発言を見極めながら、今週から上院で審議・採決が予定されている新型コロナウイルス救済法案(1.9兆ドル)に関する報道に注目する展開が予想される。
 2月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数の予想は58.6で、1月の58.7とほぼ変わらずと見込まれている。今週末に発表される米2月の雇用統計に向けて、雇用指数にも要注目となる。1月のISM製造業雇用指数は52.6で、12月の51.7から改善していた。

 本日は、ボスティック米アトランタ連銀総裁、メスター米クリーブランド連銀総裁、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が討議に参加することで、先週、米10年債利回りが1.6085%まで上昇したことに対する見解に要注目となる。
 パウエルFRB議長の議会証言では、インフレリスクについては「一時的なものになる」と片付けた一方で、長期金利の上昇については「景気回復期待の表れ」として、金利の上昇への警戒感が示されなかった。

 また、先週末の米下院では、バイデン米政権の1兆9000億ドル規模の経済対策案が承認され、今週から、上院で審議、採決されて、3月14日までにバイデン米大統領が署名して成立させることが目論まれている。しかしながら、最低時給を段階的に15ドルに引き上げる案について、共和党議員からの反対が予想されること、バード・ルールによる審議の難航も警戒されていることで、減額される可能性に要警戒となる。議会予算局(CBO)が、米経済対策案の一環として最低賃金を時給15ドルに引き上げを目指す取り組みは、財政赤字を向こう10年で540億ドル拡大させるとの見通しを公表したことで、「バード・ルール」という障害にぶつかる可能性が指摘されており、関連ヘッドラインに要警戒か。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値の目処(めど)は、2020年8月28日の高値の106.95円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値の目処(めど)は、一目・転換線の105.81円。