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男子会女子会。なんでも雑談
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岡崎さんは、切符を売る係を担当され、14日の朝に勤務を終え帰宅されました。
翌15日。出勤すると、線路は崩れ落ち、京橋駅はがれきの山と化していました。

階段で子どもをおんぶしたままうずくまる女性がいました。「大丈夫ですか」と
声をかけたが、返事はなく、そのまま倒れこんでしまいました。
座っている女性がいました。「どうしたの」と肩をさわると、上半身しかありま
せんでした。移動する間、遺体を幾つまたいだかわからない。

敗戦の知らせは、代表して玉音放送を聞いた駅員から聞かされました。戦争が
終わるのが、あと1日早ければ、こんなに多くの命が失われることはなかった
のに。「この1日を取り返せないのか」 駅員たちは座り込んで泣いたそうです。

その後の数日間、岡崎さんたちの仕事は、泊まり込みで遺体を荼毘に付すこと
でした。衣服やかばんに縫い付けられた文字を確認し、亡くなった人の名前を
一人一人、手帳に記録し、「腐ってしまう前に、早く焼いてあげないと」という
一心だったそうです。

「多くの人を助けられなかったことが苦しく、当時を思い出すのは今もつらい」
岡崎さんは、74年たっても癒えない苦しみを積極的に人に話すことはありません
でしたが、体の動く限り慰霊祭への参列を続け、冥福を祈り、生きてこられた
感謝を伝えたいそうです。