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  • 【朝鮮日報】韓国船を疑う米国、文在寅政権を見限る北朝鮮 


    最大の被害者は韓国という懸念が最悪の形で現実に



    2019年03月23日 13:50



    【社説】韓国船を疑う米国、文在寅政権を見限る北朝鮮



    2019/03/23 09:41



    北朝鮮は22日、開城の南北共同連絡事務所から一方的に撤収した。北朝鮮側は、特に説明もなく「上部の指示によるもの」としか言わなかったという、金正恩(キム・ジョンウン)委員長の決定というわけだ。

    韓国政府は遺憾を表明し、「北側が速やかに復帰し、南北間の合意の通り連絡事務所が正常に運営されることを望む」とコメントしたが、南北関係は当分、全面的に足踏み状態となる可能性が高まった。

    韓国政府は昨年9月、北朝鮮制裁違反の懸念がある中で、改・補修費用100億ウォン(現在のレートで約9億7400万円)を投じて連絡事務所開設を強行した。当時、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「南北が24時間365日コミュニケーションを取る時代が開けた」と意義付けを行った。

    しかし北朝鮮は、先月末にハノイ米朝首脳会談が決裂した後、毎週定例的に開いていた所長会議を何の説明もなく欠席した。そして22日には、事務所開設からわずか6カ月というのに、荷物をまとめて出て行ったのだ。

    北朝鮮は当初から、連絡事務所を南北関係改善ではなく、国際社会の北朝鮮制裁を緩和させるための迂回窓口として利用しようとしていた。だが韓米対立の溝が深まり、米国は文大統領の言葉を信用せず聞き入れないということが確認されるや、北朝鮮も「文在寅政権にはもはや利用価値がない」と判断したのだろう。

    https://youtu.be/dT9zomGzr9M
    北朝鮮の一方的な連絡事務所撤収は、ハノイ会談決裂直後から韓国大統領府(青瓦台)が「『仲裁者』『促進者』としての韓国の役割が大きくなった」と言っていたのがどれほど現実から遊離した認識であったか-を示している。

    青瓦台は、北朝鮮制裁をさらに引き締めようとする米国の方針にもかかわらず、「開城工業団地、金剛山観光再開案を整備したい」と北朝鮮へ露骨にラブコールを送ったが、北朝鮮は公に「文大統領は仲裁者ではない」とした。このとき既に、利用価値は消えたと宣言したも同然だった。

    そうしている間に、韓米関係には同盟とは呼び難いほどヒビが入った。米財務省の外国資産管理室(OFAC)は22日、北朝鮮による違法な海上取引への注意報を発令すると共に、疑わしい船舶のリストに韓国船1隻を含めた。

    国際社会の制裁を避け、違法な積み替えという手法で北朝鮮と石油精製品を取引したとみられる状況がある、というのだ。深刻な事態だと受け止めなければならない。

    また米財務省は、容疑船が違法な積み替えの前後に立ち寄った港として釜山・麗水・光陽を挙げたが、これは韓国の港が北朝鮮との違法取引の中間基地として利用されている可能性を暗示している。

    米国が今回追加した容疑船の船籍のうち、同盟国は韓国だけ。明確な証拠がまだ確保されていない状態で、同盟国の船をブラックリストに載せるというのは、事実上韓国政府に対する警告だ。

    北朝鮮の脅威に直面する最大の被害者たる韓国が、北朝鮮制裁の「抜け穴」として疑われるという、とんでもないことが起きている。

    今や米国をはじめとする国際社会は、北朝鮮が核放棄を決心するよう追い立てていく方法は制裁圧迫だけ、というコンセンサスで一つになっている。米国は北朝鮮の海上違法積み替えを取り締まるため、沿岸警備隊(USCG)所属のカッターまで韓国に送る予定だ。

    韓国政府は、こうした制裁に積極に加わってこそ米国の信頼を取り戻すことができ、米国の信頼を得てこそ、北朝鮮が韓国に「仲裁」役を期待するようになる余地も生まれる。だが文政権は、北朝鮮の核廃棄などどうでもいいかのように「金正恩ショー」を続け、政権を延長する考えしかないようだ。

    だから「先に制裁を緩和してやれば、北が核を放棄するだろう」という荒唐無稽な発想に固執している。制裁がなくなったら、どうして北が核を放棄するのか。こうした事情をよく理解している北朝鮮は22日、開城から撤収しつつも「南側は残っていてもいい」と言った。米国にもう一度すがってみろ、というわけだ。

    文大統領が「金正恩の非核化の意思」なる実体なきバブルを作り、育てていたときから、下手をすると最大の被害者は韓国になりかねないという懸念はあった。その懸念が最悪の形で現実になっている。

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