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>>112

■新分野としては、エアフィルタに力を入れている。まず、ビルの空調用のフィルタは建機と同様ガラス繊維の素材が使われているが、その代替品として当社のナノファイバーが使えるということで、大手の空調メーカーと商談を進めている。この大手空調メーカーの要求する仕様はほぼクリアしている状況で、現在量産化に向けて動いている。■次に、農業用資材については、ビニールハウスの中に入れて、夜の温度低下を防ぎ、暖房のための燃料費の削減につなげることを売りにしている。すでに量産の体制は整っており、継続してJAや大手の商社などに売り込んでいく計画である。■自動車向けについては、吸音、防音の効果があるため、大手の自動車メーカーや化学メーカーに売り込んでいく。現状、自動車の吸音、防音のシートは大手の化学メーカーが供給しているものが主流になっているようだが、当社のナノファイバーを使ったシートがこの大手化学メーカーの供給しているシートよりも吸音、防音効果が高いという実験結果もあるため、この大手の化学メーカーへの供給ということも視野に入れながら、話を進めている模様である。

株価評価(バリュエーション、需給など)

■株価は、今年1月12日に高値1,579円を付けた後、右肩下がりの傾向となり、10月、12月には株式市場全体の下落に大きく影響を受けた。12月25日には、当社株の今年の安値566円を付け、高値からの下落率は60%を上回った。キャタピラーをはじめ、コマツ、日立建機といった大手の建機メーカーを主要顧客とする当社は、循環株として業績のピークが近いと見られたことや中国関連として米中貿易摩擦の影響を大きく受けるとの投資家の懸念から、この一年は大手建機メーカー株とほぼ同様の株価動向となった。

  • >>113

    ■需給状況では、12月14日時点で信用の買い残は約307万株、売り残が231万株で信用倍率は1.33倍と今年9月21日に1倍を超えて以来、買い残が売り残を上回る売り方優位の状況が続いている。ただ、買い残、売り残ともにピークからは半分程度の水準となっており、一時期の人気が離散しているのが現実である。現状の株価指標は今期予想PERで24.2倍、今期予想配当利回り1.0%、2017年9月末の1株当たり純資産での実績PBRは2.32倍、と株価が急上昇した時期に比べると、かなり改善してきたと言える。しかしながら、上述した通り当社株は株式市場においては、依然として大手建機メーカー株と同様の循環株としての見方が強く、新素材をテコにした業容拡大の評価がなされていない状況である。したがって、今後は建機用油圧フィルタで圧倒的な地位を占めるトップ企業としての評価だけではなく、新素材開発をテコにした業容拡大による持続的な成長企業としての評価へと見直される展開を期待したい。