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株と健康

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  • 2021/06/21 22:04
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掲示板のコメントはすべて投稿者の個人的な判断を表すものであり、
当社が投資の勧誘を目的としているものではありません。

  • >>44

    一方、ガソリン車などを大量に売っている大手自動車メーカーの多くは基準を超えてCO2を排出してしまう。その排出枠をテスラから買っているのだ。

    この制度は米カリフォルニア州で1990年から実施され、ニューヨーク、マサチューセッツ、ニュージャージーなどの州へと広がっている。EUでも2021年からはクルマ1台のCO2の排出量を走行1km当たり95gに規制する厳しい制度が始まる。それを上回れば排出枠を買わねばならない。

    大手自動車メーカーは多い場合、数百億円の排出枠をテスラから買っており、経営の圧迫要因になっている。他方、テスラにとっては、この制度は自社に有利に働く「宝の山」である。

    「打倒テスラ」を掲げている大手自動車メーカーにとって、テスラから排出枠を買うのは「敵に塩を送る」ようなものである。それを何とか避けるにはCO2排出量をゼロにするEVを増やさざるを得ないのだ。

    テスラVS大手自動車メーカー
    ドイツのフォルクスワーゲン(VW)は2020年11月、電動化や自動運転などの次世代技術に2021年からの5年間に730億ユーロ(約9兆4900億円。1ユーロ=130円で換算)を投じると発表した。この巨額投資についてVWは「この計画はテスラを倒すためのものだ」(ヘルベルト・ディース社長)といい、テスラを追い詰める構えだ。

    『2035年「ガソリン車」消滅』(青春出版社)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。
    米最大手のゼネラル・モーターズ(GM)も黙ってはいない。メアリー・バーラCEOは2021年1月、GMの企業ロゴを57年ぶりに変えて、電気プラグをイメージしたデザインにした。電動化を進める姿勢を強くアピールするものだ。世界最大のデジタル見本市「CES」では商用車を含む全車種を電動車に切り替えると宣言し、「北米のEV市場でテスラを抜く」といい放った。

    EV市場を切り開いたテスラだが、EV化が加速する今、欧米の自動車メーカーは打倒テスラの姿勢を鮮明にする。「テスラVS大手自動車メーカー」というグローバル競争の構図が電動化の進展で浮き彫りになっている。

  • 「テスラ」が赤字から脱出できた超意外なカラクリ
    2021年1月末の時価総額はなんと82兆円

    安井 孝之 : ジャーナリスト・Gemba Lab代表

    2020年通期決算をもって、創業時から続く赤字をようやく脱出できたテスラ。だが、そこにはあまりにも意外な「カラクリ」があった。テスラ誕生の歴史からトヨタとの蜜月や、赤字を脱出できた理由などを、ジャーナリストの安井孝之氏による新書『2035年「ガソリン車」消滅』より一部抜粋・再構成してお届けします。
    世界のEV市場を今、牽引しているのは米国のEV専業メーカー、テスラである。2020年の全世界でのEV販売台数は前年比36%増の49万9647台だった。2位の独フォルクスワーゲン(VW)は23万1600台で、テスラは2倍以上の差をつけ、ダントツのトップだった。

    上位10社にはテスラのほかドイツのVW、BMW、ダイムラー、アウディ、フランスのルノー、スウェーデンのボルボ、中国の比亜迪(BYD)、上汽通用五菱汽車(SGMW)、上海汽車集団(SAIC)が入った(「Statista」調べ)。環境規制の強化でEVシフトが進む欧州勢が順位を上げた。日産自動車が順位を下げ、日本勢は10位以内から姿を消した。

    2020年末には株価8倍の82兆円
    テスラ株はコロナ禍の2020年3月ごろから急騰し、2020年末に株価は8倍となった。全世界的なEV化の波が大きくなるとともに、ESG(環境・社会・企業統治)投資への関心が高まり、世界各国の金融緩和マネーがテスラに集まった。

    その結果、テスラの2021年1月末の時価総額は82兆円に上り、世界の自動車大手社・グループ(トヨタ、VW、GM、ルノー・日産・三菱自動車、ダイムラー、ホンダなど)の時価総額の合計77兆円を上回ったという(「日経ヴェリタス」2021年1月31日号)。

    年間販売台数が50万台足らずの中堅自動車メーカーにすぎないテスラが、時価総額では大手10社が束になってかかってもかなわないような存在になった。その歴史を振り返ってみる。

    テスラ(創業時はテスラ・モーターズ)の誕生は2003年。マーティン・エバーハード氏とマーク・ターペニング氏の2人の技術者が創業した。

    現在CEOのイーロン・マスク氏が経営に参画するのは2004年から。そのためマスク氏は共同創設者という位置づけだ。

    テスラがEV販売に乗り出したのは2008年。まだリチウムイオン電池を搭載したEVは世に出ていなかった。最初のEV「ロードスター」(2人乗り)はノートパソコン用のリチウムイオン電池を6831個も搭載し、航続距離を伸ばそうとした。そのため電池の重さが450kgとなり、クルマの軽量化に苦労した。

    ただ新規参入者だけにユニークな考え方がテスラにはあった。既存メーカーにはクルマに搭載する電池は車載用として特別に用意した電池が必要だと考えていた。自動車向けの部品には高い信頼性や安全性が求められるからだ。ところがテスラは違った。

    多く普及しているPC用電池を転用するというアイデアを生み出した。テスラの型破りのアイデアに自動車業界は驚いた。

    発売当初は1台9万8000ドル(約1060万円。1ドル=108円で換算)という高価格にもかかわらず生産体制を超える受注を獲得したが、システムの不具合や生産の遅れに見舞われた。

    その後も新しいモデルを発表し、生産開始をするたびにラインを止めざるを得ないという状況に何度も陥る。テスラは自動車のものづくりの難しさに苦しみ続けた。

    テスラの挑戦は「かなり危うい」ものだった
    EVは従来の自動車よりも生産が簡単で、新規参入企業でもつくれる、という見方をする経済ジャーナリストがいるが、現実はそうではない。

    自動車は部品の製造、組み立ての際に微妙な調整が必要な「すり合わせ型」の商品である。たとえ電動化が進んだとしても乗り心地を左右するサスペンションや車体剛性などの向上を目指すなら、既存メーカーに蓄積されたものづくりのノウハウ、経験知がなくてはならない。品質の高い日本メーカーのクルマでも欧州の高級車の乗り心地とは何かが違う。

    その違いをなかなか埋められないのは、自動車を組み立てる経験知の差である。時速100キロ以上で地上を走る鉄の塊が自動車である。自動車に求められる信頼性、安全性はパソコンなどのIT機器よりも格段に高い。パソコンやスマホなどのように主要部品を組み立てればほぼ同等の性能が実現できる「モジュラー型」の商品とは異なるのだ。

    そんなものづくりの現実を、自動車メーカーになるための洗礼としてテスラは受けたのだ。テスラは今では既存の自動車メーカーを苦しめ、時価総額では凌駕する存在になったが、設立後からの10年ほどは、実に挑戦的で危うい期間だった。

    自動車関連技術に詳しいモータージャーナリストの清水和夫氏は「当時のテスラ人気は発売するクルマがEVだったからではない。クルマとしてセクシーで魅力的だったからです」と指摘する。

    テスラ最初のEVであるロードスターは、英国のスポーツカーメーカー「ロータス・カーズ」にボディ、サスペンションなどをつくってもらい、電池だけをテスラが調達し、つくり上げたスポーツカーだった。「EVが受けたというよりも、かっこいいスポーツカーが人気を呼び、それがEVだった」というのが清水氏の見方である。

    テスラの躍進には実はトヨタ自動車など日本メーカーが一役買っている。トヨタは米国での生産に初めて乗り出すときに、米ビッグスリーのGMと合弁会社「NUMMI」(カリフォルニア州フリーモント)を1984年に設立し、生産を開始した。トヨタ、シボレー、ポンティアックなどトヨタとGMのブランド車を生産した。

    ところが2009年6月、GMが経営破綻し、合弁事業が解消された。工場は2010年4月に閉鎖に追い込まれた。

    閉鎖直後の2010年5月、NUMMIの工場を取得したのがテスラだった。同時にトヨタとテスラは包括提携し、EVの共同開発をすることにもなった。テスラが大手自動車メーカーと提携したのは2008年のダイムラーとの提携に続き2社目だった。

    テスラはトヨタ生産方式を活用し、効率の高い生産体制を実現していた工場を「居抜き」で買うことができたのだ。NUMMIで働いていた作業員の一部も残った。EVの効率的な生産に苦しんでいたテスラにとってNUMMIの取得は実に幸運なことだった。

    一方トヨタも当時、豊田社長がテスラとの提携を歓迎し、「トヨタにはないベンチャー企業のスピード感を学ぶことができる」と語っていた。

    このころテスラはパナソニックとも自動車用の電池開発や生産で提携することになり、日本のものづくりのノウハウを学ぶことができた。その後のテスラのスプリングボードになったのが日本メーカーだったのだ。

    テスラが2012年に発売した「モデルS」はNUMMIで生産され、パナソニック製のリチウムイオン電池が搭載された。ようやくEVとしても競争力のあるクルマをつくれるようになって、いよいよ高級車市場に足を踏み入れた。

    高級車市場で大きなシェアを獲得していたダイムラーやBMW、ポルシェなどドイツ勢のシェアをテスラは切り崩し始めた。テスラと提携していたダイムラーは株を売却して、提携関係を解消、一転して「打倒テスラ」と敵対関係になっていく。とはいえこのとき、メルセデスはテスラ株の多額の売却益をちゃっかり手にしている。

    トヨタとの関係も「協調」から「競争」に…
    モデルSのテレビCMで、「テスラはポルシェターボよりも加速力がある!」とアピールしたものだから、ポルシェも「打倒テスラ」の陣営に入っていく。2015年秋のドイツ・フランクフルトモーターショーで発表されたEV「ミッションE」は、テスラに対抗するためのクルマだった。高級車市場で強いドイツメーカーがEVで巻き返し、急成長するテスラを叩こうとしたのだ。

    初期の段階ではテスラと協調関係にあったトヨタの立場も変わっていく。提携の初期段階では、トヨタはSUV「RAV4」をベースにしたEVを共同で開発したが、環境規制の強化でトヨタもEVの開発に本腰を入れざるを得ない状況になった。両社の関係はそれまでの協調から競争へと変わっていく。

    提携時にテスラ株の3.15%を約45億円で取得したトヨタも、2014年からその一部を売り始め、2016年末までにすべてを売り、関係を解消した。

    テスラの積極的なEVへの参入が日米欧の大手自動車メーカーに刺激を与え、EV化へと促した。また既存の大手自動車メーカーの方にも電動化を進めざるを得ない切実な事情が生じていた。

    テスラの2020年度の決算をみると、売上高は前年比28%増の315憶3600万ドル(約3兆4000億円)、最終利益は7億2100万ドル(約780億円)と初めての黒字となった。その中で他の大手自動車メーカーではまずみられない利益がある。CO2の排出権取引による売却益15億8000万ドル(約1700億円)だ。この「排出権クレジット」と呼ばれる利益がなければテスラは2020年も赤字であったはずだ。

    排出権取引とは基準以上のCO2を排出する企業が基準以下の排出企業から排出枠を買い取る制度だ。テスラ車はすべてEVなので、テスラが売ったクルマは走行中にCO2を排出しない。そのため基準内でCO2を排出する枠を丸々持っている。

  • ロイター通信によると、米テスラの経営幹部で今月初めに退社したジェローム・ギレン氏が6月10日以降、ストックオプションを行使した後、約2億7400万ドル相当の株式を売却したことが明らかになった。

    証券取引委員会(SEC)に15日に提出された報告書類によると、ギレン氏は10日から15日にかけて保有するテスラ株約45万株を売却した。

    アナリストは「投資家にとってはサプライズとなる可能性がある」と指摘、ギレン氏が今後、さらなる株式売却に動くかどうかを注視したいとしている。
    マスク最高経営責任者(CEO)と共にテスラの経営を支えた幹部4人の1人だったギレン氏は、2010年にテスラの「モデル3」のプログラム担当として入社、今年3月から大型トラック部門の責任者を務めていたが、今月6日に退社した。ギレン氏が去ったことにより、テスラの電動トラック「セミ」や電気自動車(EV)向け新型リチウムイオン電池「4680」を巡る今後の計画について、市場の一部では懸念する声が出ている。

  • >>41

    テスラ株が一時下落、「プレイド+」キャンセルでー終値は上昇

    (ブルームバーグ): 7日の米株式市場でテスラの株価は一時2.7%下げた。セダン「モデルS」の航続距離が長い車種を生産しないとの決定を受けて失望感が広がった。ただ取引終了間際の1時間にハイテク株が買われる流れを受けて同社株も上昇に転じ、1%高で終了した。

    テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は「プレイド+」がキャンセルされたとツイートした。プレイド+より航続距離が短い「プレイド」は「かなり良好」だとして、プレイド+を販売する「必要はない」と説明した。

    テスラ、モデルSの「プレイド+」は生産せず-マスクCEO

    ウェドブッシュ・セキュリティーズのアナリスト、ダニエル・アイブス氏は「これはウォール街が聞きたがっていたニュースではない」とした上で「うわべだけ見るとこうした説明は筋が通るが、課題をこなせなかった下手な言い訳という感じもある」と指摘。プレイド+がニッチの需要を呼び込むと見込まれていたが、世界的な半導体不足でテスラは生産に関して厳しい選択を迫られたと分析した。

    テスラはウェブサイトにプレイド+を掲載。航続距離はプレイドが約390マイルに対し、プレイド+は520マイル(837キロ)超とし、数カ月前から払い戻し可能な予約金を受け付けていた。

    テスラの株価は今年に入って約14%下落。S&P500種株価指数は13%上昇している。

    原題:Tesla Shares Whiplashed as Musk Cans Long-Range Plaid+ Sedan (2)(抜粋)

    (c)2021 Bloomberg L.P.

  • テスラ、モデルSの「プレイド+」は生産せず-マスクCEO

    (ブルームバーグ): 米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は6日、「モデルS・プレイド」について、現行モデルが「かなり良好」だとして、その高性能モデルを生産することはないと一連のツイートで指摘した。

    マスク氏はプレイドについて、発車から2秒未満で時速60マイル(約97キロ)に到達する能力を持ち、「これまでに生産されたいかなる種類の乗用車よりも加速力がある」と説明した。

    原題:Tesla Won’t Make Model S Version ‘Plaid+’, Musk Says(抜粋)

    (c)2021 Bloomberg L.P.

  • テスラ株が3週間ぶり大幅下落、世界EV市場でのシェア低下を嫌気

    ブルームバーグ): 2日の米株式市場で電気自動車(EV)メーカー、テスラの株価が3週間ぶりの大幅な下げを記録した。4月の世界EV市場でシェアが低下したことが手掛かり。株式相場全体が上昇する中で対照的な動きとなった。

    テスラのEV世界シェアが11%に低下、19年以降で最小-クレディS

    テスラ株は既にここ数カ月、下げ圧力にさらされていた。競争上の脅威の高まりや現在も続く半導体不足に加え、複数回にわたる事故、中国での販売鈍化の兆し、ドイツ工場に遅れが生じる可能性に投資家の目が向けられていた。また米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)のツイッター利用が裁判所の決定に2回にわたり違反したと同社が米当局から警告を受けたと報じていた。

    マスク氏ツイート、テスラは事前承認義務違反とSECが指摘-DJ

    テスラの株価は一時4%安となった後、下げ幅を縮小して3%安で終了。下落率は終値ベースで5月13日以来最大だった。テスラ株は、他のEVメーカーの株価がこの2日間に上昇した流れにも乗れなかった。

    原題:Tesla Shares Drop Most in Three Weeks on Market-Share Loss (1)(抜粋)

    (c)2021 Bloomberg L.P.

  • コラム:ビットコインで方針一転、テスラの根深いガバナンス問題

    [メルボルン 13日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 暗号資産(仮想通貨)ビットコインは、最も名高い応援団メンバーを失った。米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が12日、ビットコインによるEV購入の受け付け停止をツイッターで表明したのだ。その理由として「採掘(マイニング)と決済のための化石燃料、特に石炭の使用が急増していること」を挙げた。マスク氏の言い分は正しい。だがそうした決定は、ビットコイン自体よりもテスラが抱える問題を、より浮き彫りにしている。

    マスク氏は業界の事情を薄々知っている誰かから、ビットコイン採掘のための発電に「ダーティー」なエネルギーが膨大に必要だと教わったのかもしれない。実際、ケンブリッジ大学オルタナティブ金融センターによる調査の最新データを見ると、ビットコイン採掘者が現在使用している電力は年間ベースで147テラワット時と、英国の年間電力消費のほぼ半分に達することが分かる。採掘者が使う電力のうち、大部分が水力である再生可能エネルギー発電の比率は39%にすぎない。

    マスク氏は、温室効果ガス排出量ゼロのエネルギー導入を加速する企業の「テクノキング」を自称する人物だ。3カ月前にビットコインを支払い手段として受け入れると決めた時、その彼が電力使用の実態を知らなかったか、あえて軽視していたことになる。

    「マスター・オブ・コイン」の肩書を持つカークホーン最高財務責任者(CFO)もこの計画に同意した。カークホーン氏は第1・四半期決算発表後の電話会議で、テスラが手軽でリスクの低いリターンを得る手段として現金15億ドル(約1650億円)をビットコインに換えたと説明した。日々2桁台の変動率を示すビットコインについて、恐るべき油断ぶりを露呈する発言だ。

    ビットコインの受け付け停止という「手のひら返し」は、テスラのCEOにして筆頭株主であるマスク氏への監視が相変わらず緩い実態を強く示唆している。米金融規制当局が改善を働きかけてきたが、その甲斐もなかった。

    マスク氏は以前、EV生産で何度も「大風呂敷」を広げた挙げ句、納車目標を達成することができなかった。マスク氏が2016年に手掛けた太陽光発電企業の買収は、いとこが設立した同社の救済目的だったのではないかとの疑念もくすぶっている。その2年後にマスク氏は、テスラの非公開化を検討しているとツイッターに投稿し、証券法に違反。2000万ドルの罰金を支払った上に、会長職を退任せざるを得なくなった。

    マスク氏のこうした振る舞いを許したのは、同氏の友人や家族で固められた取締役会の怠惰だ。取締役の構成はその時からある程度変化し、年金積立金管理運用独立法人(GPIF)の最高投資責任者だった水野弘道氏など、適格な人物が社外取締役に加わっている。とはいえこの「新体制」でさえマスク氏の行動をそれほど制御できていないのは、何とも心配すべき兆候だ。

    ●背景となるニュース

    *暗号資産(仮想通貨)ビットコインは12日、価格が一時13%急落した。テスラのマスク最高経営責任者(CEO)が、ビットコインでの電気自動車(EV)購入受け付けを停止するとツイッターに投稿したことが原因。マスク氏は「ビットコインの採掘(マイニング)と決済で化石燃料、特に石炭の使用が急増していることをわれわれは懸念している」とつぶやいた。

    *テスラは、採掘作業がより持続可能なエネルギーに移行すればすぐにこの受け付け停止措置を解除する方針。マスク氏は、エネルギー消費の少ない他の暗号資産にも目を向けていると述べた。

    *テスラは2月8日、それまでに15億ドル相当のビットコインを購入したことを明らかにするとともに、決済でビットコインを受け入れる意向を示した。同社はその後、保有分の約1割を売却した。マスク氏は今回、テスラは残りのビットコインを売るつもりはないと明言した。

  • テスラ、年間10億ドル以上のバッテリー材料を豪州から調達へ

    [メルボルン 2日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラのロビン・デンホルム会長は2日、オーストラリアから今後数年間、年間10億ドル以上のバッテリー材料を購入するとの見通しを示した。

    同国の鉱山業界の信頼性が高く、生産方法について責任を持っているためとしている。

    オーストラリア鉱業協会で述べた。同会長はオーストラリア人。

    同会長は、EV用バッテリーのサプライチェーン構築と、グリーンエネルギー時代で重視されるESG(環境・社会・ガバナンス)で、オーストラリアが恩恵を受けるだろうとの見方を示した。

    オーストラリアはリチウムやニッケルなど、バッテリーの材料となる資源が豊富に存在する。

    同会長によると、テスラはすでに、リチウム材料の4分の3、ニッケル材料の3分の1以上をオーストラリアから調達している。調達額は明らかにしなかった。

    米国のバイデン政権は、EVの生産に必要な金属の大半を同盟国から調達する政策を掲げている。

  • >>36

    マスク氏ツイート、テスラは事前承認義務違反とSECが指摘-DJ

    (ブルームバーグ): 米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)のツイッター利用について、法務担当の事前承認が必要という裁判所の決定に同社が2回にわたり違反したと米証券取引委員会(SEC)が指摘していたことが分かった。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が入手した記録に基づき、ダウ・ジョーンズ(DJ)通信が伝えた。

    テスラの非公開化の可能性に関するマスク氏のツイートが詐欺に当たるとされた問題の決着に向け、テスラとマスク氏はそれぞれ2000万ドル(約22億円)の支払いに応じることに加え、ソーシャルメディア経由の同氏の公的発信をテスラの弁護士が監督することで、2018年にSECと合意した。

    DJ通信によれば、太陽光パネルと屋根用タイルを一体化した「ソーラールーフ」の生産量とテスラの株価に関するマスク氏のツイートが、法務担当の事前承認を受けていなかったと19年と20年にSECが同社に書面で通告した。

    SECは20年5月の文書で、テスラが「マスク氏による度重なる違反にもかかわらず、これらの手続きとコントロールを怠り、裁判所が命じた義務を放棄した」と指摘した。テスラとマスク氏、SECにDJ通信がコメントを求めたが、返答はなかった。

    (c)2021 Bloomberg L.P.

  • テスラCEOのツイート、事前承認義務違反とSEC指摘=WSJ

    [1日 ロイター] - 米証券取引委員会(SEC)は昨年、電気自動車大手・テスラのマスク最高経営責任者(CEO)によるツイッターの利用について、企業弁護士の事前承認を義務付けた取り決めに2度違反したと同社に伝えていた。ウォールストリート・ジャーナル( WSJ)紙が1日伝えた。

    マスクCEOは2018年8月、テスラ非公開化の可能性を巡り「資金を確保した」とツイート。これを受けSECはテスラに関する同CEOの投稿を検査するよう命じていた。

    WSJがやり取りの記録を基に伝えたところによると、SECは2019年と20年のテスラ宛て文書の中で、マスクCEOによるテスラのソーラールーフ生産量と同社株価に関するツイートは、同社弁護士の事前承認を得ていなかったと指摘した。

    WSJは、SEC高官の署名入り書簡を基に「テスラは裁判所の命令によって求められた義務を放棄した」と報じた。

    SECとテスラからは、今のところコメントを得られていない。

  • >>34

    テスラ車、供給網の圧力で値上がり マスク氏ツイート

    [31日 ロイター] - 米電気自動車大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は31日、テスラ車は原材料をはじめとする自動車業界全体のサプライチェーン(供給網)の圧力が原因で値上がりしていると述べた。

    ツイッター利用者の「モデルYで腰への負担を軽減する機能などを削除する一方で車両価格を引き上げるというテスラの方向性は本当に気に入らない」という投稿に返答した。

    マスク氏は「(テスラ車の)価格は業界全体のサプライチェーンの価格圧力により上昇している。特に原材料だ」とツイートした。

    自動車関連ニュースサイトのエレクトレックによると、テスラは5月に「モデル3」と「モデルY」の価格を引き上げた。テスラ車の段階的な値上げはここ数カ月間で5回目という。

    マスク氏は4月の決算会見で、半導体不足によりテスラは第1・四半期に「これまで経験した中で最も困難」なサプライチェーンの問題に直面したと述べた。ただ「この問題からはおおむね抜け出した」としていた。

  • >>33

    マスク氏、半導体の過剰発注を非難-トイレットペーパー騒動のよう

    (ブルームバーグ): 電気自動車(EV)メーカー、米テスラのサプライチェーンに半導体不足が大きな混乱をもたらしていると、同社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が2日にツイートした。

    新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まったばかりの頃に消費者によるトイレットペーパーの買い占めがあったのと全く同じように、企業が必要以上に半導体を発注していると非難した。

    「われわれにとって最大の問題はサプライチェーン、特にマイクロコントローラーチップだ。こんなことは見たことがない」とコメント。「トイレットペーパーの不足と同じように、欠品の恐怖があらゆる企業による過剰発注を招いている。途方もない規模だ」と指摘した。

    マスクCEO(49)は4月に行われた1-3月(第1四半期)決算発表の電話会見で、半導体不足は「巨大な問題」で、テスラがこれまでに経験した中で最も困難なサプライチェーンを巡る課題の1つだと述べていた。

    原題:Musk Says Panic-Buying of Chips Is Like Rush on Toilet Paper (1)(抜粋)

    (c)2021 Bloomberg L.P.

  • ブルームバーグによると、電気自動車(EV)メーカー、米テスラのサプライチェーンに半導体不足が大きな混乱をもたらしていると、同社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が2日にツイートした。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まったばかりの頃に消費者によるトイレットペーパーの買い占めがあったのと全く同じように、企業が必要以上に半導体を発注していると非難した。
    マスクCEO(49)は4月に行われた1−3月(第1四半期)決算発表の電話会見で、半導体不足は「巨大な問題」で、テスラがこれまでに経験した中で最も困難なサプライチェーンを巡る課題の1つだと述べていた。

  • テスラのモデル3が米有力誌の推薦リストから除外、安全性に疑問

    米消費者情報専門誌「コンシューマー・リポート」は5月27日、テスラのモデル3を「トップピック」から除外した。トップピックは同誌が最も「買い」だとする10車種を選ぶもので、モデル3は昨年初めてその一つに選出されていた。

    コンシューマー・リポートは、除外の理由として、自動緊急ブレーキなどの安全機能の一部が一時的に失われたことを挙げた。

    テスラは今週、北米で販売されるモデル3とモデルYについて、レーダーを廃止し、Tesla Visionと呼ばれるカメラベースの機械学習ソフトウェアに依存するシステムに移行すると発表した。これらの車両は、一時的に主要な安全機能が制限されることになり、潜在的に危険であるとの非難を浴びている。

    テスラは公式サイトで、新たなテクノロジーの導入を完了するまでの間、オートステアリングやスマート・サモン、緊急時の車線逸脱防止機能などの機能が「一時的に制限または非アクティブ」になる可能性を示唆した。しかし、同社は今後のソフトウェア・アップデートで機能が回復すると述べている。

    このニュースを受けて、NHTSA(米国道路交通安全局)は、これらのモデルが主要な安全機能を持たないものである可能性があると警告した。さらに、IIHS(米国道路安全保険協会)も26日、4月27日以降に生産されたモデル3を、Top Safety Pick+リストから除外する計画を明らかにした。

    テスラのモデル SとモデルXは今回の仕様変更の影響を受けないが、同社はこれらの車両にも最終的にTesla Visionを採用する予定だと述べている。これらのモデルは、北米以外で販売されているテスラ車と並んで「Tesla Visionへの移行が適切であると判断されるまでの期間、引き続きレーダーが装備される」とテスラは述べている。

    Carlie Porterfield

  • テスラが170億円の賠償金支払いの可能性、バッテリー訴訟で

    ノルウェーの裁判所は、テスラが2019年のソフトウェアアップデートでバッテリーの寿命と充電速度を低下させたと判断した。これにより、テスラはノルウェーのユーザーらに対し、最大1億6000万ドル(約174億円)の支払いを迫られる可能性がある。

    現地メディアのNettavisenによると、ノルウェーのテスラ車のドライバー数十人が、2019年のソフトウェアアップデートによって車のバッテリー寿命が削られ、航続距離が短くなり、充電にかかる時間が長くなったと裁判所に訴えたという。

    裁判所は、テスラが充電速度とバッテリー寿命を低下させた責任を認め、その対応を怠ったとして、訴訟に参加した30人のオーナーにそれぞれ1万6000ドルの賠償金の支払いを命じた。

    判決によると、このアップデートは2013年から2015年にかけて製造されたテスラのモデルSに影響を与え、そのうち約1万台がノルウェーで販売されていた。これらの車両のすべてのオーナーに1万6000ドルを支払うとすると、テスラは総額1億6000万ドルの賠償金支払いを求められることになる。

    報道によると、テスラにはノルウェーの裁判所で控訴するために数週間の猶予が与えられているという。フォーブスはテスラにコメントを求めたが、期限までに回答は得られなかった。

    ノルウェーは、EV(電気自動車)に対する積極的な免税措置によって、世界最大級のEV市場となっており、今年1月には世界で初めてEVの販売台数がガソリンエンジン車の販売台数を上回る国になった。

    2020年のノルウェーにおける新車販売台数の54.3%がEVだった。ノルウェー政府は、2025年までにガソリン車とディーゼル車の販売を終了するという目標を掲げている。

    テスラが、ソフトウェアアップデートによってバッテリーに制限を加えたとする同様な訴訟は、他の国でも起こされている。2019年にカリフォルニア州北部の裁判所で起こされた集団訴訟で、原告らはテスラがアップデートによって航続距離を40マイルも減少させたと訴えた。

    その際の訴状で、テスラは「バッテリーを修正、修理、交換するという顧客に対する法的義務を回避する目的で、ソフトウェアを不正に操作した」とされていた。これに対し、テスラは声明で、「ソフトウェアアップデートはバッテリーを保護し、寿命を向上させることを目的としたものであり、航続距離の低下に気づいたオーナーはごく一部だ」と述べていた。

    米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)は同年、テスラのバッテリーの欠陥疑惑についての調査を開始し、現在も調査中となっている。

  • テスラ株反発、4.4%高-18年3月以降で最長の週間ベース下げから反転

    (ブルームバーグ): 24日の米株市場で、米電気自動車(EV)メーカー、テスラの株価が反発し、前週末比4.4%高で取引を終えた。同社の株価は2018年3月以降で最も長い週間ベースの下落局面が続いていたが、この日は上昇に転じた。

    テスラ株は、先週はほぼ200日移動平均を割り込んで取引されたが、24日はこの重要テクニカル水準を再び上回った。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が週末と24日午後のツイートで、暗号資産(仮想通貨)について肯定的な発信を行ったことも影響した。

    原題:Tesla Rebounds After Longest Weekly Loss Streak Since 2018 (1)(抜粋)

    (c)2021 Bloomberg L.P.

  • >>28

    成功の要因としてパートナーともうひとつ挙げられるのが「環境」だろう。マスクを育てた家族のユニークな環境は自分で選択できるものではないので再現性はないが、テスラ初号機を購入し、マスクの支援者として知られるエンジェル投資家のジェイソン・カラカニスはこう語っている。

    「私が出資した会社が倒産しても、『次に起業するなら、また来い』と言っている」 

    起業家を尊敬し、そして本気で叱咤し、「人間味あふれる男」と彼はいわれる。挑戦し続ける者が尊敬され、支援する者も評価される。このカルチャーなくして可能性は開花しない。世界の才能と資金がシリコンバレーに集まるゆえんである。
     
    ジャーベットソンに影響を与えたドイッチュは『無限の始まり』で、「進歩の始まりとなる科学理論とは、大胆な推量だ」と言い、それは「よい説明」とその探求によって生じると述べている。期待と意思の力こそがそれを可能にするのだ、と。
     
    意思と期待。よい説明と理解する者。つまり、よき同志をもてるか。それが成功の条件なのだ。

    スティーブ・ジャーベットソン◎米国の投資家。研究開発エンジニアなどを経て、ベンチャーキャピタル、DFJに参画。初期のホットメールやテスラに投資する。2016年には米フォーブスの技術系トップ投資家に選ばれた。18年にFuture Venturesを共同設立

    5月25日発売のForbes JAPAN7月号は、「ビリオネア大異変」特集。10億ドル以上の資産を持つ億万長者ランキングで、2021年は新型コロナウイルスが猛威を振るうなか、なぜ史上最多2755人ものビリオネアが生まれたのか? 彼らのビジネスモデルは? 新時代のビリオネアの特徴と成功の秘訣は?

    Forbes JAPAN | magazine

  • イーロン・マスクはなぜビリオネアなのか?

    今年の「世界長者番付」で順位を大きく上げた、イーロン・マスク。ビリオネアになるまでの背景に見えるのは、世界観を共にするもうひとりの天才の姿だった。

    イーロン・マスクはなぜビリオネアなのか? この問いは、「どうやったら成功できるか」と同義である。

    なぜなら、「Forbes JAPAN」7月号(5月25日発売)で紹介したピーター・ティールの言葉にあるように、マスクが設立にかかわったペイパルは「100社まわって」誰にも理解されなかった。テスラもしかり。ある日本人投資家は「私の仲間がスタンフォード大学構内で行われたテストカーの試乗会に行ったものの、『乗り心地は気持ちが悪くなるほどで、投資対象ではなかった』と言っていました」と回想する。
     
    火星への人類移住をぶち上げたスペースXを2002年に設立したときは、誰もが「金持ちの道楽」と思ったはずだ。ところが、この4月、NASAは月面着陸機の開発企業にスペースXを選んだ。競合であるジェフ・ベゾスCEOのブルー・オリジンや防衛産業のダイネティクスではなく、マスクの会社だけが受注となったのだ。

    多くの人に相手にされない構想がなぜ着実に駒を進めて、世界の投資が集まるのか。日本にも同じくらいの才能をもった人物はいるはず。その答えをForbes JAPAN編集部が確信したのは18年5月、オーストラリアのブリスベンでのことだった。
     
    同地で開催されたスタートアップの祭典「Myriad(ミリアド)」には約3000人が集まっていた。サンフランシスコ発ブリスベン行きの航空機に起業家200人と投資家を搭乗させて、15時間のフライト中にピッチをさせるユニークなイベントである。だが、本誌の目的は、ブリスベン会場に招待された投資家スティーブ・ジャーベットソンの講演にあった。
     
    ジャーベットソンは講演を終え、30分ほどして会場から人影が消えたことを確認すると控室からそっと出てきた。そこへステージ脇で待ち構えていた本誌編集部員が声をかけて名刺を出すと、表情に警戒が走った。その半年前、彼は女性への嫌がらせの疑惑をもたれて、投資会社ドレイパー・フィッシャー・ジャーベットソン(以下、DFJ)を辞任。「シリコンバレーで話を聞く価値がある男」として有名人の彼は、メディアを避けていたのだ。

    「私たちが聞きたいのは、イーロンのことですよ」

    そう挨拶すると、彼の表情と話す態度は、テスラ本社を取材したときに見たマスクと重なった。自信にあふれ、迫力を感じる姿勢に変わっていったのだった。

    マスクの考え方のバックボーン

    「私がお薦めする本はこれ。読んだほうがいい」。ジャーベットソンは一冊の本を薦めてくれた。量子計算で著名な物理学者デイヴィッド・ドイッチュの『無限の始まり ひとはなぜ限りない可能性をもつのか』(インターシフト刊)。暗に“この本を理解できないと話し相手にはならないよ”とほのめかしているようだが、内容は後述するジャーベットソンやマスクの考え方のバックボーンと言える思想書であった。マスクより4歳年上で自称「ギーク(おたく)」の彼こそ、冒頭の問いを解くキーパーソンである。

    そう、天才なのだ
    マスクが17歳で親の援助なしに南アフリカからカナダに移民としてわたったのは有名だが、ジャーベットソンの親も移民、いや、亡命者である。彼の親はソ連のバルト三国占領でエストニアから亡命。ジャーベットソンはアリゾナで生まれた。

    彼はスタンフォード大学で電気工学を専攻し、2年半で卒業。首席だった。ヒューレット・パッカードの研究開発職を経て、アップル、そしてスティーブ・ジョブズが創業したNeXTで働き、27歳でベンチャーキャピタルに参加。それが後のDFJである。また、32歳のとき、MIT(マサチューセッツ工科大学)の第1回Innovators Under 35(35歳未満のイノベーター)を受賞。そう、天才なのだ。

    ジャーベットソンの動向に注目する人は多く、そのひとり、エンジニア出身でシリコンバレーでスタートアップ支援を行うPacific Sky Partners代表・村瀬功は、アマゾンがアレクサを発表したときのことを述懐する。

    「アレクサがはやり始めたころ、次のユーザーインターフェイスは音声だと感じた投資家は多いと思うのですが、当時投資家が狙っていた領域の多くはアプリケーションのほうでした。しかしジャーベットソンが投資したMythicというスタートアップは、音声のみならず画像の領域まで扱える低消費電力のAIの半導体の開発をしていた会社。彼の投資スタイルははやりものを追いかけるというものではなく、その根底にある中長期での技術の潮流を俯瞰したうえで、そのティッピングポイントをとらえたより大きなインパクトを与える可能性をもった会社に投資するというスタイルで、さすがだなと思いました」

    ジャーベットソンは米Forbesの技術系トップ投資家のMidasListに2011年から毎年のように選ばれている。彼は本誌編集部員に一枚のグラフについて言及している。それは「ムーアの法則」をもとに、未来学者レイ・カーツワイルと作成したムーアの法則「110年バージョン」である。

    「人類史上最も重要なグラフ」とジャーベットソンが言うムーアの法則は、インテルの創業者ゴードン・ムーアが1965年に発表した「集積回路上のトランジスタ数は2年ごとに倍になる」という進化に関する論文で、それ以来、産業界をけん引してきた。

    ジャーベットソンはセミナーなどでも「110年バージョン」のグラフを見せながら、技術は将来的に指数関数的な成長線を見せていくと説明している。

    人間の脳や知覚は直線的なものしか感知できないが、技術は複数の異なる要素が融合・統合していくため指数的に成長する。目に見える事象を追いがちな人間は、未来を直線的に最小限の範囲でしか想定できない。だから、実際に起こることが「想定外」に見えてしまう。それを技術の中長期文脈から予測するのがジャーベットソンで、彼は投資というかたちで未来への支援をしているのだ。

    例えば、スマホと宇宙開発は別の業界ではない。スマホの登場は半導体の進化であり、宇宙衛星での半導体の役割が増すことを意味する。こうした考えから、ジャーベットソンはDFJで誰もが反対したスペースXに投資。テスラ同様に社外取締役に就任した。研究開発に時間がかかる分野はリスクが高く、投資家は手を出しにくい。そうした分野を投資対象としている。宇宙領域だけでなく、将来のエネルギー問題の解決法としてのナノテクノロジー、あるいはバイオテクノロジーがそうだ。

    二人は見ているところが同じ
    「スティーブとイーロンは見ている方向が同じだと思いました」と、前出の村瀬は言う。

    「二人がトークセッションをしたことがありました。南アフリカなまりで朴訥としゃべるイーロンと、興味の範囲が広く、クリアに整理して話すスティーブ。話し方こそ違いますが、見ているところが同じなのです。そして、イーロンが自分でコツコツやりたがる起業家タイプなら、スティーブが幅広く支援する投資家タイプ。役割がうまくかみ合っていると思いました」

    マスクの構想 

    ジャーベットソンがDFJに入社した1994年に、マスクは将来の構想にたどり着いている。当時、ペンシルベニア大学ウォートン校で物理学と経営学を専攻していた彼は、インターネット、クリーンエネルギー、宇宙開発の3つに取り組むと決意。それが人類の未来に最も影響を与えるテーマだと考えたからだ。のちに宇宙開発はインターネットのビジネスで重要になる。地球上のあらゆるところでのインターネット接続を可能にする通信衛星コンステレーションで、スペースXのスターリンクがまさにそれだ。
     
    また、テスラも自車販売が目的ではなく、電気自動車の普及でクリーンエネルギーの問題に挑戦している。これらの壮大な構想が着実に現実化しているのは、理解者との出会いがあったからにほかならない。
     
    ジャーベットソンと馬が合うだけでなく、長期的な技術の進化を理解し、資金の支援ができる。投資家として高い評価と称賛を得ていくジャーベットソンがマスクに協力すれば、世界の投資がそれに続く。
     
    おまけにマスクは荒唐無稽なストーリーテラーだ。「宇宙開発」とは言わずに「火星への移住」と表現する。多くの優れた起業家が読書家であり、ストーリーを語る素養をもつが、マスクは世界の耳目を集める語り部として突出していた。あらゆる成功は組み合わせであるというビジネスの鉄則が、まさしくマスクとジャーベットソンに符合したのだ。

    ジャーベットソンはTechCrunchのインタビュー(15年)でマスクについて、「私の元上司だったスティーブ・ジョブズと似た点がある」と語っている。「完璧主義者であることと、グッドリスナーである点です。意外かもしれないけれど、彼はよく人の意見に耳を傾ける。特に技術者の話です。そこから洞察し、みんなとブレストを楽しむのです」。

    マスクの影響かは不明だが、彼は自身についてもこう言っている。「これまで私は異なる意見を逸脱者とみなしていましたが、意思決定や投資判断を改善するうえで、異なる意見をもつ人を尊重するようになりました」と。

  • 米テスラのマスク氏、ロシアでの工場開設「検討」

    [モスクワ 21日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は21日、ロシアに拠点をつくる構想に近づいていると表明し、工場を開設できるかどうか検討していると述べた。ロシアでのイベントにビデオで参加した。

    マスク氏は、テスラには既に中国と米国で生産拠点があるが、世界の他の部分でも工場を始めることを考えているとした。

    ロシア産業貿易省はソーシャルメディアに英語で投稿し、「マスク氏がロシア工場建設を検討していることを知って、うれしく思っている」と表明。OEM(相手先ブランドによる生産)に対する国家補助策もロシアにはたくさんあるとし、「われわれに会いに来てほしい。(この件について)話し合おう」とした。

    ロシアでは小規模な民間自動車メーカーのゼッタがEVを設計しており、今年生産を始める計画。同国の自動車業界では現状で成功したEVプロジェクトはなく、アナリストたちは充電インフラの不備を主な理由に、近い将来も成功の見込みは少ないとみている。

  • ロイター通信によると、足元で暗号資産(仮想通貨)ビットコイン価格が急落したため、米電気自動車(EV)大手テスラが保有するビットコインの時価は3月末時点から半減して12億6000万ドルと、実質的な取得原価の13億ドルをやや割り込んだ。

    テスラは、ビットコイン価格が実質的な取得原価を下回った場合、減損費用を認定する必要があり、どこかの時期の業績に悪影響を及ぼす可能性があるとの認識を示した。

    ただマスク最高経営責任者(CEO)は19日、「テスラはダイヤモンド・ハンズを持っている」とツイッターに投稿し、保有分を売却しないとのメッセージを発信した。ダイヤモンド・ハンズは、掲示板レディットでしばしば使われる言葉で、リスクの高い資産を果敢に持ち続けることを意味する。

    テスラは2月8日、ビットコインに15億ドルを投じてその10%を既に売却したことを明らかにしていた。この売却は第1・四半期利益の押し上げにつながったものの、ビットコインの不安定な値動きがテスラの企業価値を揺さぶる危険性も浮き彫りになった。

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