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<参考>

ALS治療薬(エダラボン)の欧州申請を取り下げ(2019年5月30日発表)

 田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:三津家正之、以下「田辺三菱製薬」)は、筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:以下「ALS」)における機能障害の進行を抑制するエダラボン(一般名)(日本製品名:「ラジカット®点滴静注バッグ30mg」)を、当社の欧州における開発子会社であるミツビシタナベファーマヨーロッパ(Mitsubishi Tanabe Pharma Europe)を通じて、欧州医薬品庁(European Medicines Agency:「EMA」)に、昨年4月30日に申請していましたが、今回申請を取り下げることとしましたので、お知らせします。

 日本で実施されたALS機能評価スケール(ALSFRS-R)を主要評価項目とする6か月のプラセボ対照試験の中で、エダラボン群がプラセボ群に比べ日常生活機能の低下を有意に抑制したデータ*をもとに、日本、韓国、米国、カナダおよびスイス当局は有効性を評価し、エダラボンをALS治療薬として承認しています。
 *2.49 ポイントの差、33%の抑制:ラジカット添付文書「臨床成績」

 一方、EMAは、EMAのALS開発ガイドラインに従い、12カ月以上の追加の長期プラセボ対照試験によるサバイバルデータ(死亡または永久的呼吸補助/気管切開までの期間)の結果が、承認には必要であるとの見解を維持しました。当社としては、エダラボンの有効性および安全性は既存データによって検証されているため、追加の長期プラセボ対照試験は妥当ではないと判断しており、今回申請を取り下げるという判断に至りました。EMAに対する将来の対応については、今後も慎重に検討してまいります。