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その他☆の掲示板

>>3

■高値で売ることをあきらめ、少し下がったところで売る

 5年ぐらい試行錯誤して、相場全体なら高値から5~7%、個別株なら7~10%程度それぞれ下がった水準が適当という結論に達しました。これで高値で売ることをあきらめる代わりに上昇トレンドに乗って利益を伸ばしつつ、下がり始めたら早めに手じまうことができるようになります。

 相場の流れを読むうえでは複数の判断材料を使っています。データとしては、信用取引やオプション市場、VIX指数の動向など。面白い事実としては、天井ではマネー誌が創刊されるとか、求人倍率が上がるという兆候もあります。プロであっても相場の雰囲気にはのまれる。相場全体が強気のときは自分も強気になるし、みんなが弱気のときは自分も不安になる。自分が間違うリスクもあるし、一つのモデルを信用しきれないので複数の戦略を併用しています。

 大底での投資で見習いたいのは米著名投資家、ウォーレン・バフェット氏です。リーマン・ショック時に、米ゴールドマン・サックスに果敢に投資しました。いまから考えると最高のタイミングでした。公開されている彼のポートフォリオを見ると、10年のうち4年から5年ぐらいはキャッシュポジションが高い。多いときには2割ぐらいキャッシュだったりします。キャッシュである期間はもうけはないんですけれど、損も絶対ない。

■個人は半年休んでも構わない

 個人投資家の一番有利な点は休めることです。相場が悪いときはお金を自由に寝かしておいて損しなければいい。そして底値で投資資金が必要なときに備えるのです。相場を1年単位で見ると、不思議なことに10月末に買って4月末に売ると高いパフォーマンスが得られる。わたしはこの「半年投資」を提唱しているのですが、個人は5月から9月までは休んで構わないのです。

 株価のピークは前回が07年だったので今回は16年から17年が目安になります。過去にもアメリカの利上げが最も相場にインパクトがあるんですけれど、だいたい半年から2年以内にクラッシュしています。仮に利上げが15年12月から始まるとして16年から17年にクラッシュが想定されます。

投資では「先入観を持たずシグナルに淡々と従うのはしんどい」と語る

  • >>4

    ■今回の株価ピークは16年から17年が目安

     中国経済のバブル崩壊の影響も16年から17年ぐらいに顕著に出てくるのではないでしょうか。日本固有の要因もあります。16年から始まるマイナンバー制度が実質的な増税になる可能性があります。制度を通じてこれまで取りはぐれていた税金の徴収強化が進められ、国民負担が10兆円ぐらい増えるという試算もあります。消費税4%分で消費への悪影響が懸念されます。

     アノマリーでも夏季五輪の年は8年おきにクラッシュします。08年の北京五輪ではリーマン・ショックがありました。16年はリオデジャネイロ。わたしは日経平均株価は2万円に戻ったところは戻り売りの好機だと思います。

     大和からゴールドマン・サックスに移ってからはドイツが本場のカバードワラントと呼ばれるデリバティブの一種の開発・販売に取り組みました。株価や商品指数、個別株式を「一定期間内にあらかじめ決められた価格で売買する権利」を証券にしたもので、「eワラント」の名称で取り扱いました。基本的に上がったらもうかる商品と下がったらもうかる商品があり、少額投資できるので、個人に使い勝手がいいと思います。株式では空売りすると損失無限大ですが、eワラントは損失限定です。上級者はキャッシュを積み上げたうえで下げるともうかるeワラントを購入する手もあります。

     わたし自身の投資を始めて以来の絶対リターンはプラスですが、この前の8月のクラッシュではヒヤリとしました。あまりの下げピッチの速さに手じまうのが遅れたためです。なんとか難を逃れましたが、先入観を持たずシグナルに淡々と従うのはしんどいものです。