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米国株ETFを語ろう
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広く注目の米国債ETFがピークから20%下落、強気相場の終了鮮明に

(ブルームバーグ): 1つの尺度によれば、米長期国債の10年に及ぶ強気相場は終わりを告げた。

長期国債の上場投資信託(ETF)として広く注目される「iシェアーズ米国債20年超ETF」(TLT、総資産150億ドル=約1兆6300億円)は12日に続落し、一時2.3%安まであった。昨年8月のピークからの下落率は20%に拡大し、一般に弱気相場入りとされる水準に沈んだ。

新型コロナウイルスのワクチン接種や米政府の追加経済対策による景気回復期待や物価上昇観測が広がる中、米国債市場ではここ数週間売りが膨らみ、利回りはコロナ禍前の水準に上昇。10年国債利回りは1.63%と、昨年2月以来の高水準にある。長期国債は最も打撃を受けており、30年国債の年初来パフォーマンスは過去100年で4番目の低迷ぶりであることが、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のデータに示されている。

BofAのマイケル・ハートネット氏ら同行ストラテジストは顧客向けのリポートで、「2020年にインフレと金利は長期的な低水準を記録したと考える」とし、「40年にわたる債券の強気相場は終わった」と指摘した。

BofAとEPFRグローバル・データによれば、3月10日終了週の債券ファンドからの資金引き揚げは154億ドルに上り、過去1年で最大の資金流出を記録した。

グレンミード・トラストのマイケル・レイノルズ最高投資責任者(CIO)は、金利が歴史的低水準にある状況を踏まえれば、債券投資家がさらに損失を被る状況が迫っているかもしれないと指摘。「顧客ポートフォリオの債券部分の下振れリスクに非常に警戒している」と付け加えた。

原題:A $15 Billion Treasury ETF Drops 20% From Peak as Yields Spike(抜粋)

(c)2021 Bloomberg L.P.