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ワクチン開発の今後(5月15日)
欧米のワクチンメーカーが開発で先行している一方で、国産ワクチンの開発の遅れを懸念する声が日増しに大きくなってきている。

ひところは大阪大学・アンジェスなどによる国産ワクチンが大きな話題を集めていたが、今、第3相治験という大きな壁が日本の国産ワクチンの行く手に立ちふさがっている。

感染力が強く、重症化も早いとされる変異種が感染拡大する中で、数万人規模のワクチン未接種者を確保することは日本においては至難の業であるとともに、日本以上に厳しい状況にある海外で治験者を確保することも難しい。

さらに問題なのは、ワクチンを打つグループとプラセボ(偽薬)を打つグループに分けて効果を比較するという第3相治験の手法自体も問題視されている。

つまりプラセボを打たれたグループは本物のワクチンを打つ機会を奪われる上に、感染にさらされるという道義上の問題が出てくることが問題になっている。

そこで日本は奥の手として第3相治験を省き、使用許可は与えるが薬事承認ではない中間解析のような形で早く使うことができる仕組みを考えている。さらに日本はこの特殊な承認方法を国際標準にしたい考えである。

ワクチンパスポートを念頭に入れ、この仕組みを世界共通にして同じような問題に直面している国と進め、世界共通で承認できるような流れを作っていくという2正面作戦となる。

その試金石となるのが6月2日に行われるワクチンサミットである。このサミットは日本が主宰国のひとつでもあり、こうしたワクチン開発や薬事承認をどのような形で推進していくか、そのためのガバナンスをどのように確立していくかをより深く議論をするための絶好の機会となる。

今後、第2、第3の新たなパンデミックが出てくることは確実であり、これに備えるためにも、日本が国際ワクチンの牽引役となることはこれまでの遅れを取り戻すことにもつながることにもなる。