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4587-PEPTIDREAM研究会(中・長期ホルダー専用)短期・売り煽り禁止!!の掲示板

ペプチドリーム ペプチドリーム、大型提携後も「まだ成長する」自信の背景、肥満治療薬の併用剤開発でも独自性(6)
2024/07/10 14:23

 そしてロシュが昨年12月に複数の治験段階の肥満薬候補品を持つバイオベンチャーを31億ドル(当時約4500億円)で買収し、話題を集めた。ロシュは肥満治療薬では後発だが、実はグループの中外製薬(4519)がもともと筋疾患向けに創製したマイオスタチン阻害剤がある。

 これを肥満薬向けに開発し、買収で手に入れた肥満治療薬との併用展開を図り、肥満薬市場に殴りこみをかける狙いを隠さない。アストラゼネカ(AZN)も、スタートアップのM&Aへ布石を打ち、肥満薬とマイオスタチン阻害剤に足場を築き、虎視眈々とこの市場を狙っている。

 ■出遅れ感あるが、経口薬なら勝機あり

 先発組がすでに治験段階に入っているのに対し、PDはまだ前臨床段階だ。出遅れ感は否めないが、PDは意に介さない。「まだ治験段階のプログラムは少ない」と、村上CMOは後発でもチャンスはあるとの見方を示す。

 後発でも勝てる根拠として、PDが強調するのが経口薬化だ。他社は大きな分子量の抗体タイプのマイオスタチン阻害剤を開発しているが、PDはペプチドの特性を最大限生かして、経口薬のマイオスタチン阻害剤の開発に走っている。これが唯一最大の強み、他社との決定的な差別化ポイントになるとのもくろみだ。

 確かに有効性・安全性で注射剤と遜色ないデータを示せれば、勝機はある。村上CMOも言う通り、有力治験プログラムの中に経口薬はほぼ見当たらない。大きな差別化ポイントだ。

 追い風になるのが、現在ほぼ注射剤の肥満治療薬で、次の柱として経口薬の開発に大手製薬などが血まなこになっていることだ。肥満治療薬でも経口薬が今後主力プレイヤーとなれば、なおさらマイオスタチン阻害剤も経口薬であることが圧倒的に有利になる。