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続き
■「60万円」に失望売り

画期的な薬といわれるが、もろ手を挙げて喜べない事情がある。

「安すぎて、収益につながらないのではないか」。医療分野の証券アナリストはこう受け止めた。売上高のピークは年12億円と見込まれ、市場では失望売りが起きた。薬価の情報が事前に流れた27日、前日より16%安い780円と、制限値幅の下限(ストップ安水準)まで下落。29日までの3日間で4割下落した。

開発が先行する海外では、遺伝子治療薬の価格は高い。米国で17年に製造販売が認められた米スパーク・セラピューティクスの網膜難病薬「ラクスターナ」は、両眼で85万ドル(9300万円)。この企業はスイス・ロシュが買収した。スイスのノバルティスが日本で販売をめざす脊髄性筋萎縮症の薬「ゾルゲンスマ」は、212万ドル(2億3000万円)だ。

日本と海外では価格の付け方が違う。米国では、既存の治療法などと比べてどれだけ治療の効果があるかをもとに、まず製薬会社が価格を決める。そのあとに、民間の保険会社と値引きなどの交渉を進めて、最終的な価格に落ち着く。