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米電炉大手の4~6月期、空前の好利益に。ニューコア、純利益14億ドルへ

 世界の中でも鋼材市況が独歩高となっている米国で、電炉大手が記録的な業績を上げようとしている。16日、電炉最大手のニューコアは4~6月期(2Q)の純利益が14億ドル(約1540億円)程度になりそうだと発表。電炉2位のスチール・ダイナミクス(SDI)も2Qの純利益が6億9千万ドル前後になる見通しを発表した。共に1~3月期の過去最高を大きく更新することになる。
 米国では鋼材市況が右肩上がりで上昇しており、熱延コイルはショートトン当たり1700ドル程度、メトリックトン換算では1900ドルに迫る水準に達している。かねてコスト競争力の高い米電炉2社は、マージンがさらに拡大している形だ。
 ニューコアは2Qにオイル&ガス関連の資産で4200万ドルの減損損失を計上するものの、これを十分に吸収。9億4千万ドルの純利益を上げた1Qから、さらに1・5倍の増益となる。前年同期比では約14倍となる見込みだ。
 収益拡大で、ニューコアは2Q期間中に約6億ドルを投じて670万株の自社株買いを実施。増配を含めた株主還元を強化する一方、今月には10億ドルで金属パネル事業の買収も発表しており、川下事業の強化へ再投資も活発化させている。株価も上昇し、一時は時価総額が300億ドルを超えた。
 SDIも2Q期間中に3億ドル規模の自社株買いを行い、今後は8~9月に立ち上げるテキサス州シントンでの電炉・薄板新工場で増産効果も期待されている。
 米では高炉や電炉を操業する旧AKスチールとアルセロール・ミッタルUSAを買収したクリーブランド・クリフスも2Qに13億ドルのEBITDAを上げると見込んでおり、米ミルの好業績ぶりが際立っている。