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>>166

イーサリアム規格「ERC-20」とは?──GWに学ぶ暗号資産の新知識

イーサリアムブロックチェーンのトークン規格「ERC-20」は、イーサリアムブロックチェーンと互換性を持つ暗号資産を作るための規格だ。

ERC-20規格は、暗号資産エコシステムのほとんどすべての領域に広がっている。ステーブルコイン「テザー(USDT)」やオラクルサービスのチェーンリンク(Chainlink)など、数多くの人気暗号資産はERC-20規格で作られた「ERC-20トークン」だ。

ERC-20トークンとは?
ERC-20トークンは誰でも作成できるが、そのほとんどは組織やテック企業によって作られている。各トークンは、プロジェクトの未来を決める投票権をユーザーに与えたり、特定のタスクに対して報酬を与えるなど、固有の機能を備えている。

ERC-20トークンは通常、プロジェクトの初期段階の資金調達手段として、さまざまな方法で販売される。過去には、あまりにも過剰な熱狂を呼んだり、怪しげな投資や詐欺の手段となっことで批判された。2017年の新規コイン公開(ICO)ブームで資金調達を行ったプロジェクトの多くは、投資家に利益を提供できなかったと伝えられている。

ERC-20規格は、各トークンの核となる機能を標準化したもので、この規格に則って作られたすべてのトークンは互いに互換性があり、またマイイーサウォレット(MyEtherWallet)やメタマスク(MetaMask)などのERC-20対応サービスと互換性がある。

その利便性を理解するために、トークン作成者がゼロからプロジェクトを構築する時に直面するいくつかの問題をあげてみよう。

スマートコントラクトの作成:スマートコントラクトは、トークンの全供給量やトークンの流通方法、発行スケジュールなどを決める際に、きわめて重要な役割を担う。また、保有者の残高を確認したり、トークンの移動を円滑にするなどの主要な機能も担う。
こうしたスマートコントラクトの記述は、複雑で時間のかかるプロセスであり、通常は専門の開発者チームが必要となる。非常にコストがかかることであり、スマートコントラクトが正しくプログラミングされていなければ、壊滅的な影響を及ぼす可能性がある。
ウォレットや取引所との互換性:ERC-20規格を使わずに暗号資産を作成すると、ウォレットや取引所などとの互換性を確保するために追加作業が必要になる。

ERC-20のFAQ
ERC-20の特徴は?
イーサリアムブロックチェーン:ERC-20トークンは、イーサリアムブロックチェーン上に構築される。
スマートコントラクト:トークンの機能はスマートコントラクトで管理され、トークンを運営するために信頼できる第三者(人や組織)を必要としない。ルールや条件が一致すれば、プログラムは自動的に実行される。
例えばトークンを誰かに送る時に、誰かを信頼して委ねる必要はない。
ERC-20には、開発者が実装しなければならない複数の機能がある。主なものは以下のとおり。

totalSupply:トークンの総供給量を決める機能
balanceOf:特定のアドレスが保有するトークンの数を表示する機能
transfer:所有権を別のユーザーに移す機能

ERC-20トークンでできることは?
クラウドファンディング:イーサリアムアプリの開発者はときに、クラウドファンディングでプロジェクトの資金を調達する。投資家は公式ローンチ前に新しく作られたトークンを割引価格で受け取ることができる。
投票権:トークンはプロジェクトの決定に関する投票に使うことができる。その場合、多くのトークン保有者は、より大きな影響力を持つ。
物理的なモノを表す:トークンはゴールド(金)のような資産の所有権を表すことができる。
取引手数料:イーサリアムブロックチェーンでの取引には、手数料決済のオプション(選択肢)が含まれている。ネットワークが混雑している場合は、ガス代と呼ばれるネットワーク手数料をより多く支払うことで、より速く取引を行うことができる。
新機能:イーサリアムでは、プロジェクトが必要とする機能を満たせないことがある。そのため、開発者は必要な機能を持つ新しいトークン(暗号資産)を作成する。
ERC-20規格の未来は?
ERC-20規格のメリットは多いが、完璧とは言えない。ERC-20規格の“重大な問題点”が悪用され、少なくとも300万ドル(約3億3000万円)相当の盗難被害が報告されている。また、イーサリアムブロックチェーンが混雑すれば、処理には長い時間がかかる。

開発者は、こうしたERC-20の問題点を回避してプログラミングする必要がある。ERC-20をリプレイスする可能性のある「ERC223」「ERC777」などの研究開発も長期にわたって行われている。しかし、ERC-20は依然として最も人気のある規格だ。

ERC-20トークンはどれくらいある?
イーサリアムのデータを提供するイーサスキャン(Etherscan)によると、2020年12月時点で829のプロジェクトと、35万以上のトークンがERC-20規格に基づいている。

どの暗号資産がERC-20トークン?
ERC-20規格を使って作成された暗号資産は、下記を含めて、驚くほど多くが存在する。

テザー(USDT)
チェーンリンク(LINK)
バイナンスコイン(BNB)
USDコイン(USDC)
ラップドビットコイン(WBTC)
ダイ(DAI)

|翻訳:山口晶子
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Shutterstock
|原文:What Is the ERC-20 Ethereum Token Standard?

  • >>170

    ビットコインの「暴落」と「修正」の違いは?──GWに学ぶ暗号資産の基本

    ビットコイン価格が下がった時は「暴落(crash)」や「修正(correction)」という言葉が多かれ少なかれ同じような意味でよく使われる。だが2つの言葉は実際には意味が違う。

    暴落とは
    暴落は、従来の金融市場では、1日に10%以上価格が下落することを指す。

    暴落は、暗号資産市場でインパクトの大きな変化が突然に起き、パニックに陥った投資家が一斉に売りに出ることで起きることが多い。

    技術的な要因がビットコイン価格に劇的な影響を与えることもあるが、大規模な暴落はファンダメンタルな状況、例えば、マクロ経済的な出来事、大手企業の発表、国際的な規制や政策の突然の変更などによって引き起こされる。

    過去最大の暴落は、2013年4月10日に起きた。金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)が暗号資産取引所「Bitfloor」を閉鎖し、取引所は「送金事業者」として登録する必要があると発表した直後のことだ。Bistampのデータによると、ビットコイン価格は当時、259.34ドルから70ドルまで、24時間で73%超の下落となった。

    最近ではもちろん、新型コロナウイルス感染拡大で、価格が7970ドル付近から4780ドル付近へと40%下落した2020年3月12日の「ブラック・サーズデー」の暴落だ。

    修正とは
    修正とは、価格が数日間に10%以上下落するような緩やかな下落を言う。

    修正は通常、強気のトレーダーが疲弊し、持ち合いから回復に至るまでに時間がかかることを示している。疲弊は、大多数の買い手が暗号資産を購入し、上昇トレンドを支える買い手が現れなくなったときに起きる。売り注文が殺到しても、買い手がいなければ価格は下落していく。

    修正は小さな出来事に影響されるがテクニカルな要因、例えば、買い手が強い抵抗水準に遭遇する、取引高が減少する、価格と相対力指数(RSI)のような指標の間にネガティブな不一致があるなどによって起こる傾向がある。

    高いボラティリティ
    ビットコインはボラティリティの高い資産として知られている。これは他の資産よりも比較的短期間で価格が大きく変動する傾向があることを意味する。ウォーレン・バフェット氏やカール・アイカーン氏をはじめとする多くの伝統的な投資家が、ビットコインをリスクの高い投資と見なしている理由でもある。

    最近のデータによると、ビットコインの過去1年のボラティリティは32.7%。原油の18.8%、米国株式の8.41%、米不動産の7.15%を大きく上回っている。

    高いボラティリティにはプラス面はあるが、同時に価格が頻繁に暴落し、修正されることを意味する。

    2021年1月1日以降、ビットコイン価格には大きな価格変動が7回あった。そのうち4回は下降局面(赤枠)で平均25.94%の下落。残り3回は上昇局面(青枠)で平均58.36%の上昇となっている。

    出典 : Tradingview
    どの下降局面が修正、あるいは暴落なのかを知ることで、市場を深く理解し、トレーダーが特定のファンダメンタル要因およびテクニカル要因にどのように反応するかを知ることができる。

    いくつかのケースでは、暴落は弱気相場の到来と価格下落の長期化を示す一方で、修正は健全な上昇トレンドがサポートレベルまで回復した後、以前の高値に再挑戦するサインとなることが多い。

    次にビットコインが下落した時は、調整が行われているのか暴落なのか、市場が健全に回復しているのか、あるいは突然の発表に反応しているのかを見分けることができるだろう。

    |翻訳:coindesk JAPAN
    |編集:増田隆幸、佐藤茂
    |画像:Shutterstock
    |原文:Bitcoin Crash vs. Correction: Do You Know the Difference?