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「構造的にショート(空売り)がやりにくくなっている」。機関投資家向けに日本株のロング・ショート戦略のファンドを手掛けるアセットマネジメントOneの酒井義隆氏は日本の株式市場の変化を感じている。

ロング・ショートは割高な銘柄を売り持ち、割安銘柄を買い持ちする戦略で、空売りは運用上欠かせない。もともと「(理論上、損失が青天井となる)ショートはロングよりも難しい」(酒井氏)と言われる中、運用成績自体は良好なものの、足元ではより一層ショートの対象銘柄を選ぶことに神経質になっているという。

背景にあるのが、日本の株式市場における需給構造の変化だ。日経平均株価は新型コロナウイルス禍に見舞われた2020年に16%上昇した。しかしその間、海外投資家は現物と先物を通じて6兆円を売り越している。

外国人と言えば、東証の売買代金の7割を占める最大の売買主体だ。その投資家が大きく売り越したにもかかわらず、日本の株式相場は上昇したことになる。東海東京調査センターの鈴木誠一氏は「フローベースの売りと買いが株価に与える影響が中立ではなく、買いが株価に与える影響が相対的に増してきている」と分析する。