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1933年、オーストリアを襲った金融恐慌により、フォン・トラップ家の財産を預けていた銀行が倒産し、一家は財産を失った。すっかり意気消沈してしまったゲオルクに対し、貴族のプライドを捨ててフォン・トラップ邸の空き部屋を神学生に貸し出し、更に歌を各地の催しで披露し収入にしていこうと提案したのはマリアであった。宿舎付き神父フランツ・ヴァスナー(ドイツ語版)はかつてローマで教会音楽を学んでおり、やがて兄弟姉妹の歌の指導・編曲、後にはフォン・トラップ家の財産管理さえも行うようになった。