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掲示板のコメントはすべて投稿者の個人的な判断を表すものであり、
当社が投資の勧誘を目的としているものではありません。

  • 2022-01-28 23:48
    見通し
    日本のサービス価格は適温上昇、需給ギャップ修復余地、株高・円安余地も

    日本の需給ギャップと相関性のある日銀の企業向けサービス価格指数(消費税を除く)は、最新の昨年12月に前年比+1.1%となった。先行き資源高や供給・人手制約などによる悪い物価上昇は警戒されるものの、現状は3カ月連続で+1.1%と「適温」上昇になっている。
    漸進的な価格転嫁の進捗と雇用・賃金の底上げ波及、デフレ比で悪くない物価上昇と需給ギャップの修復余地が注目される。現状はマイナス圏の需給ギャップだが、過去はプラス回復の前後まで中長期スパンでの株高・円安基調が維持延命されてきた。

    日本ではコロナ感染が再増加となっているが、政治的には7月の参院選に向け、政権・与党としては感染封じの一方で、景気配慮と経済立て直し、家計の所得環境改善を一段と強化させる可能性が焦点になっている。

    所得環境の改善に関しては、20−25日の衆院予算員会に岸田首相と日銀の黒田東彦総裁が相次いで出席し、岸田首相は「価格転嫁ができず、賃上げができない悪循環を脱しないといけない」、「価格転嫁などにより、賃金引き上げを一刻も早く実現する」と改めて決意を表明した。黒田総裁も「経済が拡大して、物価と賃金が同時上昇する好循環が重要」と足並みを揃えている。

    また、悪い物価上昇と日銀の緩和弊害論については、岸田首相が「まずはデフレからの脱却が大事で、しっかりと成し遂げる」、「日銀には2%物価目標に向けて努力することを期待」、「物価が上昇するからこそ、賃上げに取り組む」という見解を示した。

    呼応する形で黒田総裁は、「金融緩和を続け、景気・企業収益の回復を通じて賃金上昇を目指す」と説明している。黒田氏は日銀の緩和長期化などによる円安についても、賃上げに不可欠な企業収益の回復などの点で、「若干の円安は日本経済にプラス」と主張した。

    その中で企業による価格転嫁動向や、良い物価上昇を左右する需給ギャップに関係する日銀の企業向けサービス価格指数(消費税を除く)は、昨年12月に前年比+1.1%となった。先行き資源高の間接影響や供給・輸送・人手制約などによる悪い物価上昇は警戒されるものの、現状は3カ月連続で+1.1%という「適温」上昇となっている。

    企業向けサービス価格については、過去に日銀の調査統計局が「他の物価指数と比べて需給ギャップとの相関が高く、景気循環に敏感に動く傾向が強い。背景としては、企業が景気循環の動きにあわせてサービス需要を弾力的に調整していることがあげられる」といった分析レポートを取りまとめている。その意味でサービス価格のプラス化定着は、先行き需給ギャップの修復余地が注目されやすい。

    日銀の試算による国内需給ギャップは、昨年7−9月が−1.54%となっていた。2018年10−12月の+2.12%を直近最高として、2020年4−6月以降は6四半期連続でのマイナス低迷となっている。

    一方で過去実績として需給ギャップがマイナス悪化となったあと、底入れからプラス回復となる前後にかけては、脱デフレ期待などもあって株高・円安のトレンドが維持延命されてきた。

    すでに需給ギャップと相関性の高いサービス価格指数の前年比は、48カ月(4年)移動平均の上抜けと方向角度の上向き転換という上昇基調が明確化されてきた。過去にはデフレ・円高圧力の後退などを通じ、ドル/円は高確率でドル高・円安トレンドが同時継続している。
    今回の場合、需要の回復よりも、供給抑制によるギャップ改善が先行する可能性があり、力強さには欠ける。それでも需給ギャップ改善と悪いデフレ・円高圧力の減退、適度な物価上昇による実質金利の押し下げ効果、経済対策効果、段階的なコロナ共存経済の浸透もあり、1月以降の株安・円高といった短期調整を経ながらも、中長期トレンドとして株高・円安基調の持続性が注目されやすい。

    最近では需給ギャップが2014−2016年のマイナス転落を経て、2016年10−12月からプラス回復となった。当時の日経平均株価は、その前段階となる2016年6月で底入れに移行。需給ギャップのプラス化を挟み、月間の高値比較では2016年6月後から2018年10月にかけて、27カ月間、+7140円幅の株高トレンドが形成された。

    ドル/円も2016年6月の98円前後で、ドルが底入れとなっている。ギャップ改善と同時進行の形で、2016年12月から2018年1月にかけては14カ月間、1ドル=107円から114円前後でのドルの底堅さや安定化が長期持続した。
    最新12月サービス価格の業種別では、外航貨物輸送が+38.6%、国際航空貨物輸送が+25.9%、国際航空旅客輸送が+8.8%と急上昇するなど、悪い物価上昇も見られた。ただし、こうした供給サイドによる価格引き上げは、海運株の底堅さのように株式市場では個別のプラス材料となる側面も無視できない。

    日本株は1月から大幅安となっているが、東証業種別株価指数のテクニカルでは過熱感を示すRSI指数(相対力指数)の週足ベースで、内需・サービス関連で「下落の行き過ぎ過熱」を示唆する急低下が見られている。具体的には、不動産業、小売業、陸運業、情報・通信業、サービス業などだ。先行き売られ過ぎ修正の反発余地が注目されやすい。

    内需・サービス関連では、根強いコロナ影響による供給制約や需要打撃が続く逆風下にあって、「デフレとの相対比較」で悪くない物価上昇も散見されている。具体的には金融・保険の+1.2%、不動産の+1.1%、運輸・郵便総計の+2.5%、こん包の+2.1%、土木建築サービスの+3.0%、建物サービスの+1.2%などだ。

    こうした適度な物価上昇はプラス面、マイナス面の差し引きで、悪い値下げ競争とデフレの阻止、関連企業の収益下支え、値上げ企業による雇用・賃金の底上げ還元といった一定のプラス効果が期待できる。

    岸田首相と黒田総裁が揃って目指す「企業の価格転嫁を伴う物価上昇」、「企業の収益改善を受けた賃上げ波及」、「物価と賃金の同時上昇」との関連では、12月のサービス価格で労働者派遣サービスが+0.7%となった。本格的な正社員の賃上げ波及には遠いとはいえ、コロナ打撃を受けた昨年6月の−0.6%をボトムに修復傾向にある。

    過去のサービス価格と日本株との相関関係では、内需とデフレ状況に直結する労働者派遣サービスのほか、不動産や運輸・郵便などが前年比プラス化を維持している限り、本格的な株安トレンドへの転換は回避されてきた。12月時点では各価格ともに、2020年以降のコロナ打撃による急落と反動上昇、リバウンド一服による反落を経て、再び持ち直し傾向にある。

  • 2022-01-28 17:38
    ニュース
    日銀総裁が長期金利目標の年限短期化に慎重姿勢、出口では選択肢=ブルームバーグ

    ブルームバーグによると、日本銀行の黒田東彦総裁は28日、現行のイールドカーブコントロール(YCC、長短金利操作)政策で10年となっている長期金利目標の年限を短期化する政策修正に関し、現時点でYCCを変えて「金利を上げるとか、スティープ化させるのは適当ではない」と語った。衆院予算委員会で前原誠司氏(国民民主)の質問に答えた。
    総裁は、年限の短期化について「低位にくぎ付けているイールドカーブを引き上げる、あるいはスティープ化させるということだと思う」との見方を示し、そうした対応は将来的に2%の物価安定目標が達成される場合の議論であり、現段階では時期尚早と述べた。

  • 2022-01-28 09:30
    ニュース
    黒田日銀総裁、28日の衆院予算委に出席

     日銀の黒田総裁が28日の衆院予算委員会に出席すると報じられている。
     午前と午後に一度ずつ出席で、時間は11時半から正午。午後は1時から同30分まで。野党議員からの質問に答える予定だ。

    情報提供;FXニュースレター

  • 日銀会合の意見公表「4月以降に物価が瞬間的に2%近い水準に上昇の可能性」
    1/26(水) 13:50配信
    テレビ朝日系(ANN)

     日銀は、26日1月の金融政策決定会合の「主な意見」を公表し物価が今年4月以降、瞬間的に2%に近い水準まで上昇する可能性があるという指摘も出ていました。

     物価の見通しについて政策委員からは「エネルギー価格の上昇などで企業が、価格転嫁し物価上昇圧力が強まることが考えられる」「今年4月以降は、瞬間風速的に2パーセントに近い水準まで上昇する可能性がある」という指摘が出ていました。

     しかし、物価上昇がその後も続くかについては「賃金の上昇率の動向」や「サービスの価格にも拡がっていくのか見極めることが重要だ」といった指摘もありました。

     また、オミクロン株の影響について「重点措置の適用地域が増える見込みの中、自主的な行動制限の動きが、ある程度広がることは避けがたい」とする懸念も相次いでいました。

    テレビ朝日

  • 緩和継続「軸ぶらさず」 日銀1月会合の主な意見
    1/26(水) 10:49配信
    時事通信

     日銀は26日、今月17、18日に開いた金融政策決定会合の「主な意見」を公表した。

     会合前に市場で日銀の早期利上げ観測が広がったことに対し、政策委員の一人は「現行の強力な金融緩和の継続が適当との基本的な考え方に変わりはない」と強調。その上で「軸をぶらさず、その方針をしっかりと情報発信していくことが重要だ」との見解を示し、市場の観測を否定した。

     原油や原材料など資源価格高騰の影響に関しては、企業による値上げの動きが広がっていることを踏まえ、ある委員は「消費者物価の上昇圧力が強まることが考えられ、先行き1%を上回る水準で推移する」と予想。さらに今年4月以降、携帯電話通信料引き下げの影響が剥落することから「物価は瞬間風速的に2%に近い水準まで上昇する可能性がある」との意見も出された。

  • 目標2%達成には物価観の変容必要、現行政策の継続が重要=日銀主な意見
    ロイター編集

    [東京 26日 ロイター] - 日銀が17―18日に開いた金融政策決定会合で、2%の物価目標の達成には企業や家計の物価観の変容が必要であり、そのために現行の金融政策を粘り強く継続していくことが重要だとの指摘が政策委員から出ていたことが明らかになった。ある委員は、実績値で2%インフレの定着を確認するまで緩和を続けるのが「最も確実だ」と述べた。また、現在の金融緩和を継続することを対外的にしっかり説明するよう求める意見が複数あった。

    1月26日、日銀が17―18日に開いた金融政策決定会合で、2%の物価安定目標の達成には企業や家計の物価観の変容が必要であり、そのために現行の金融政策を粘り強く継続していくことが重要だとの指摘が政策委員から出ていたことが明らかになった。

    <丁寧な情報発信求める声>

    日銀が26日、決定会合の「主な意見」を発表した。決定会合では「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」が議論され、2022年度の消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)の見通しが従来の前年度比プラス0.9%からプラス1.1%に引き上げられた。物価見通しに対するリスクは「おおむね上下にバランスしている」とし、2014年10月から使用してきた「下振れリスクの方が大きい」との表現から修正した。

    会合では委員から「4月以降、携帯電話通信料の引き下げ要因が剥落し、それに諸要素が重なれば、消費者物価の前年比は瞬間風速的に2%に近い水準まで上昇する可能性がある」との指摘が出た。

    ある委員は「安定的な2%の実現にはなお時間が掛かる状況だ」と指摘。「現行の強力な金融緩和の継続が適当との基本的な考え方に変わりはなく、軸をぶらさず、その方針をしっかりと情報発信していくことが重要だ」と述べた。物価目標を安定的かつ持続的に達成するまで金融緩和を続けるという日銀の政策意図を「誤解がないように対外的によく伝えるべきだ」との意見もみられた。

    このほか、金融緩和の継続方針を「日銀が考える望ましい物価上昇のあり方と合わせてしっかりと対外的に説明する必要がある」との指摘もあった。

    黒田東彦総裁は18日、決定会合後の記者会見で、コアCPIが23年度にかけて前年比1%程度の上昇率にとどまると予想される中、「現在の金融緩和を修正する必要は全くない」と強調した。

    ある委員は「物価目標達成に向けて中長期インフレ予想をアンカーする(定着させる)には、実績値で2%のインフレ定着が確認されるまで緩和を行うのが最も確実だろう」と述べた。

    <2%実現へ、鍵は「賃金と中長期インフレ予想」>

    会合では、2%目標の実現にはどのような要素が必要か議論が展開された。ある委員は、物価上昇のモメンタムが維持されて2%に近づき、安定的に推移するかは「賃金上昇率と中長期インフレ予想の動向、つまるところ需要の強さによる」と指摘した。

    別の委員は「企業による有形・無形資産投資の持続的な増加を通じた資金循環の拡大を伴う持続的な経済成長が必要だ」と述べた。

    企業の賃上げについて、ある委員は「需給ギャップが改善し、価格転嫁が可能な状況となれば、政府が賃上げを推進するもとで賃金上昇率が高まっていく」と期待感を示した。

    別の委員からは「来年度以降の物価上昇が硬直的とされるサービス価格にも広がっていくのか、さらには賃金や所得の上昇を伴った持続的なものとなっていくのか、物価の基調をしっかりと見極めていくことが重要だ」との指摘も出ていた。

    <中国での感染拡大に警戒感>

    決定会合は、新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染が国内外で急拡大する中で開催された。委員からは「まん延防止等重点措置の適用地域が増える見込みの中、自主的な行動制限の動きがある程度広がることは避け難く、実質GDP(国内総生産)が感染症拡大前の水準に復する時期はいくぶん後ずれする可能性がある」といった指摘があった。

    また、中国の感染拡大と公衆衛生上の措置について「海外需要の下押しと供給制約の悪化を通じて、日本経済に悪影響を及ぼすリスクに注意が必要だ」との声も聞かれた。

    (和田崇彦 編集:石田仁志、田中志保)

  • 2022-01-26 08:54
    発言
    【日銀決定会合の主な意見】「当面は現在の金融緩和を継続していくことが妥当」

    日銀金融政策決定会合における主な意見(1月17−18日分)
    「当面は現在の金融緩和を継続していくことが妥当」
    「必要があれば、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じるべき」
    「物価安定の目標を安定的かつ持続的に達成するまで金融緩和を続けるという日本銀行の政策意図は、誤解がないように対外的によく伝えるべき」

  • 2022-01-25 15:52
    発言
    【要人発言】日銀総裁「為替の物価への影響を大きくみる必要はない」

    黒田日銀総裁
    「為替の物価への影響を大きくみる必要はない」
    「物価上昇のほとんどは資源高によるもの」
    「物価上振れリスクはあるが、2%に達するような状況にはない」

  • 物価上昇は円安よりも資源高、個人消費緩やかに回復へ=日銀総裁
    1/25(火) 16:30配信

    日銀の黒田東彦総裁は25日午後の衆院予算委員会で、足元の物価上昇は円安よりも世界的な資源高の影響が大きいとの見方を示した。

    [東京 25日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は25日午後の衆院予算委員会で、足元の物価上昇は円安よりも世界的な資源高の影響が大きいとの見方を示した。物価の上昇で実質賃金に一時的な下押し圧力がかかる可能性があるとする一方、労働者全体に支払われる賃金の実質ベースの総計「実質雇用者所得」は緩やかな上昇を続け、個人消費も回復していくと述べた。

    前原誠司委員(国民民主党・無所属クラブ)の質問に答えた。前原氏は「金融緩和がもたらしている円安によって、国民はどんどん貧しくなることを示しているのではないか」と質問。携帯電話通信料の大幅値下げによる物価の下押し分を除けば消費者物価(除く生鮮食品)の伸び率は1.5%程度で、実質賃金はマイナスになると指摘した。

    黒田総裁はインフレ率が高まっている米欧と比較し、日本は「なかなか2%になるとか、予想物価上昇率に大きな影響が出てくる状況にない」と説明。金融緩和を続ける必要性を改めて主張した。

    (和田崇彦)

  • 賃金上昇前の物価高や中小企業への影響を警戒、緩和は継続=日銀総裁
    1/25(火) 10:05配信

     1月25日、 日銀の黒田東彦総裁(写真)は午前の衆院予算委員会で、仕入れ価格の上昇に伴う中小企業の収益への影響や賃金上昇前の物価高に警戒しつつ、現在の金融緩和を継続していく必要があると述べた。

    [東京 25日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は25日午前の衆院予算委員会で、仕入れ価格の上昇に伴う中小企業の収益への影響や賃金上昇前の物価高に警戒しつつ、現在の金融緩和を継続していく必要があると述べた。

    階猛委員(立憲民主党・無所属)の質問に答えた。黒田総裁は現在の物価上昇について「国際商品市況の影響が円安の影響よりもはるかに大きい」と指摘。「異常な円安になって、それが輸入物価が大きく引き上げるということにはなっていない」と話した。

    また、「異常な円高、円安は好ましくないが、ファンダメンタルズを反映して安定的に推移している限り、その下での円安は経済にプラス」との認識を示した。

    (和田崇彦)

  • 2022-01-25 09:29
    発言
    【要人発言】日銀総裁「若干の円安は経済にプラス、足もとは異常な円安ではない」

    黒田日銀総裁
    「若干の円安は経済にプラス、足もとは異常な円安ではない」
    「現在の物価上昇は国際商品市況の影響が円安より大きい」

  • 日銀の物価の見方への疑問
    久保田博幸 金融アナリスト
    1/24(月) 7:47

     2022年最初の金融政策決定会合が1月17日から18日にかけて開催された。長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)については賛成8反対1で、資産買入れ方針は全員一致で現状の政策を維持することを決定した。

     イールドカーブ・コントロールについて反対したのは片岡審議委員である。片岡委員は、コロナ後を見据えた企業の前向きな設備投資を後押しする観点から、長短金利を引き下げることで金融緩和をより強化することが望ましいとして反対した。

     この片岡委員の任期は2022年7月23日。鈴木審議委員の任期も同日となっている。こちらの後任人事も興味深い。

     決定会合結果は市場の予想通りとなった。市場では会合結果よりも展望レポートの物価の予測に注目が集まっていた。

     展望レポートでは2022年度の消費者物価指数(除く生鮮)の見通しの中央値が前年度比プラス1.1%と前回10月のプラス0.9%から引き上げられた。

     展望レポートでは、消費者物価(除く生鮮)の前年比は、携帯電話通信料の引き下げの影響がみられるものの、エネルギー価格などの上昇を反映して、小幅のプラスとなっているとあった。

     11月の消費者物価指数(除く生鮮)の前年同月比はプラス0.5%となっていた。携帯電話通信料の引き下げの影響を仮に除くとプラス2%近辺となる。ただし、GO TOトラベル事業等の一時的な要因も除くと1.5%近辺となる。  今後は、GO TOトラベル事業等の一時的な影響がなくなり、4月からは携帯電話通信料の引き下げの影響もなくなる。

     原油先物価格がこのまま上昇を続けることも予想され、今後はエネルギー価格上昇による押し上げ寄与は増加する可能性もある。しかし、日銀はエネルギー価格上昇による押し上げ寄与は減衰していくと予測している。

     家計の値上げ許容度は賃金上昇率の高まりなどを反映して緩やかに改善するともあったが、それを待たずに食料品の値上げがすでに予定されている。一部の運賃値上げもあり、電気料金なども少なくとも2月あたりまで値上がりが続く。

     さらに展望レポートで指摘しているように、企業の価格設定スタンスも徐々に積極化することから、コスト転嫁と価格引き上げの動きが拡がっていくことが予想される。

     果たして今後の消費者物価指数(除く生鮮)が2%に届くことは考えづらいのであろうか。

     FRBは物価上昇について一時的という言葉を声明文から削った。ECBのデギンドス副総裁はユーロ圏の物価上昇は従来予想ほど一時的なものではないと発言している。

     日銀が発表している企業物価指数は12月は前年比8.5%と高水準が維持されている。消費者物価の前年比2%というのは、ここにきてむしろ現実味を帯びつつあるようにも思えるのだが。

  • 円通貨の実質購買力、50年前の水準に後退=韓国報道
    1/21(金) 23:45配信

    円通貨の実質購買力が50年前の水準に戻ったと日本経済新聞が21日に報道した。

     国際決済銀行(BIS)が20日(きのう)に発表した昨年12月の円通貨の実質実効為替レートは69.07だった。これは2010年の為替レートを100として算出した数値で、1972年水準にまで後退した形だ。

     実質実効為替レートが下落すると対外購買力が低下し、消費者の負担が大きくなる。これは、経済成長率を引き上げる日本銀行の主張とは相反するものだと同紙は指摘している。

     日本銀行は今月19日、円通貨の実質実効為替レートが10%下落する場合、輸出企業が価格競争力を優位にすることで収益性が改善し、日本を訪れる観光客が増加するなど、日本経済全体としては実質国内総生産(GDP)を年間で0.8%引き上げる効果があると発表している。

     円通貨の実質実効為替レートは米ドルに対して70円台に初めて進入した1995年に150台となり、歴代最高水準を記録した。昨年12月の実質的な実効為替相場は当時より50%ほど円安が進んだ。

     日本経済新聞は、このように円の実質実効為替レートが下落したのは国内外間の物価上昇率の格差を為替レートの変動で調節できなかったためと分析した。

     1995年から最近までの日本の消費者物価指数(CPI)は4%の上昇にとどまった反面、同期間での米国のCPI上昇率は84%に達した。本来、物価が上がれば消費者の購買力が下がり、通貨価値も下がることになる。逆に物価が安定すれば、通貨価値も維持される。

     これによって、米ドルより円通貨の価値が上がらなければならないにも関わらず、日本銀行の超低金利政策で日米間の金利差が生じ、円の価値を下げることになったのだ。対ドル円相場は今月初頭に116円台まで円安が進み、5年ぶりの最安値を記録した。

     日本と他の国との物価格差は英国の「エコノミスト」誌が算出する「ビッグマック指数」でも確認できる。

     2021年7月基準で日本ではマクドナルドのビックマックが390円で販売されていたた。しかし、米国では日本で販売される価格より70%ほど高い5.65ドル(約640円)で販売されていた。

     同じ金額で他国では同じ商品を購買できない、すなわち購買力がその分低下したという意味だ。このような物価格差を解消するためには、1ドル当たり70円水準まで円の価値が上がらなければならない。

     日本経済新聞は「ビッグマック指数による現在の円の価値は主要10カ国の中で最も低い」とし、「円の実質購買力の低下が輸入物価の上昇につながり、国内消費者負担がさらに大きくなる可能性がある」と懸念した。

    Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 84

  • 日本人は物価上昇の悪い面をあまりわかってない
    国民は困窮して財政は好転、日銀の責務が重大だ
    野口 悠紀雄 : 一橋大学名誉教授 2022年01月23日

    円安の状態を放置していていいのか

    輸入物価が急騰している。企業は価格転嫁に慎重だという見方があるが、消費者がパニック心理にとらわれれば、値上げは容易になる。

    勤労者世帯も高齢者世帯も、インフレによって生活が困窮化する。その反面で、国の財政事情は好転する。
    いまの日本で、インフレを抑えることができるのは、日銀しかない。なぜ金融緩和を続ける必要があるのか、その理由を説明する義務がある。

    昨今の経済現象を鮮やかに斬り、矛盾を指摘し、人々が信じて疑わない「通説」を粉砕する──。野口悠紀雄氏による連載第61回。

    輸入価格の異常な上昇
    輸入価格が異常な上昇を示している。

    対前年同月比の上昇率は、2021年8月に30%を超え、11月に45.2%、12月に41.9%となった。これは、1979年末から1980年にかけて80%を超えた時以来の高騰だ。

    企業物価の対前年同月比上昇率は、11月9.3%、12月8.5%となった。

    OECD(経済協力開発機構)の発表によると、2021年11月の加盟国の消費者物価の対前年上昇率は5.8%となった。これは、1996年5月以来の高さだ。

    アメリカが6.8%、ドイツが5.2%、イギリスが4.6%、トルコが21.3%などとなっている。

    消費者物価はどうなる?
    日本の消費者物価上昇率は、一見すると諸外国に比べて低い。生鮮食料品を除く総合指数の対前年同月比は、12月には0.5%だ。

    ただし、これには、携帯電話の通話料引き下げの影響がある。12月で、消費者物価に▲1.48%ポイントの寄与率だ。

    それがないとすると、消費者物価上昇率はすでに1.98%に達していることになる。

    これまでの経験則からいうと、輸入価格の変動が、数カ月のタイムラグで、消費者物価の変動に影響を与えている。輸入物価が40%上昇すれば、それから数カ月後の消費者物価指数の上昇率が4%程度になってもおかしくない。

    事実、消費者物価の予想上昇率は高まっている。日本銀行が1月11日に発表した生活意識調査によると、一年後の予想物価上昇率の平均は5.5%だった。これは、2008年12月の5.7%以来の高水準だ。

    パニックが起これば、価格転嫁が容易に
    消費者は、生活必需品の値上げに敏感になっている。

    第1次オイルショックの時に、トイレットペーパーなどの買いだめが起きた。これと同じようなことが起きないとは言えない。

    不合理な買い占めは、ごく最近も起きた。2020年の春ごろに起きたマスクの買い占めがそれだ。マスクの売り場に長蛇の列ができ、インターネットでの発売は開始直後に注文が集中して、サイトがダウンしてしまった。マスクだけでなく、一時はティッシュペーパーなどもコンビニエンスストアの棚から姿を消した。

    新型コロナの影響で消費が弱いことから、企業が値上げに慎重だという見方がある。

    確かに、旅行などの選択的消費についてはそうだろう。しかし、日用品や食料品などの生活必需財は、値上がりしても消費者は購入せざるをえない。

    食料品は買いだめできないが、トイレットペーパーならできる。パニックにとらわれれば、人々はこうした行動に走る。

    恐ろしいのは、パニック心理が、インフレを加速させる危険だ。人々がパニック心理にとらわれれば、企業は、原材料高を製品価格に転嫁することをためらわないだろう。

    物価の上昇に対して、賃金は上がるだろうか?

    毎月勤労統計によると、2021年10月の現金給与総額の対前年比は、0.2%の上昇にすぎない。

    今後仮に上昇率が上がるとしても、物価上昇を補うのが精一杯だろう。実質賃金が上がるような事態になるとは、到底考えられない。したがって、勤労者世帯の生活は厳しくなるだろう。

    2020年は、勤労者世帯の収入が減少していないにもかかわらず、一律定額の特別定額給付金が給付された。本当に生活保障が必要なのはこれからの物価上昇に対してなのだが、それに対して特別給付金が与えられるはずはない。

    年金生活者の生活は苦しくなる
    それでも、賃金で守られる人々は恵まれている。

    年金生活者の場合、事態はもっと深刻だ。

    年金は物価にスライドして上昇する。しかし、物価上昇率が一定限度を超えると、マクロ経済スライドが発動される。

    これまでは物価上昇率が低かったために一度しか発動されていないのだが、実際は物価上昇率が高まると発動される。これがフルに発動されると、名目額が0.9%減少する。だから、年金の実質価値は低下することになる。

    それだけではない。物価上昇率が低いために調整できなかった分を、物価が上昇したときに調整する仕組み(キャリーオーバー)が2018年4月に導入された。

    物価上昇率が高くなると、この仕組みによって、年金額が大幅に引き下げられる。だから、高齢者世帯の生活が苦しくなることは、ほぼ間違いない。これによる年金減少分は、インフレが収まっても取り戻せない。

    さらに大きな問題は、貯蓄の実質額が目減りすることだ。銀行預金などの名目資産で持っている場合には、確実に物価上昇分だけ下落する。

    また、それ以外の形態での資産でも、実質価値が守られる保証はない。

    このようにして、勤労者世帯や高齢者世帯の生活が困窮する。

    それに対して、名目負債を保有する主体は利益を得る。その典型が、国である。

    国の債務である国債の実質債務は、インフレによって著しく減少する。

    それだけではない。すでに述べたように、物価上昇率が低いと年金のマクロ経済スライドを実行できないが、インフレ率が一定率以上に高まれば実行でき、年金の実質額を減少させることができる。

    公的年金の給付額は、2019年度で55.4兆円だ。20年間では1000兆円を超える。これは、普通国債残高(2021年度末で990兆円)を超える額だ。

    年金財政の維持のためにも、物価上昇率が高いことが望ましいのである。

    したがって、国はインフレを志向している。少なくとも、自ら望んでインフレを抑制するインセンティブは持っていない。「インフレ税は最も過酷な税だ」と言われるが、そのとおりなのである。

    これに対抗して通貨価値を守るために設けられているのが中央銀行だ。

    実質実効レートを金融緩和直前の水準に戻すだけで
    いまの輸入物価高騰の原因となっている原油価格の上昇や国際的サプライチェーンの混乱は、日本にはいかんともしがたい。

    しかし、金融政策で為替レートに影響を与えることは可能であり、実行すれば、大きな効果を発揮できる。

    2012年頃にも原油価格が上昇して、1バレル100ドル程度になった。しかし、この時には円高であったために、国内物価への影響は限定的だった。

    いまでも、円高になれば、輸入物価の上昇を食い止められ、国内の物価上昇を抑えることができる。

    2010年を基準とした円の実質実効為替レート指数を見ると、金融緩和が始まる直前の2013年春に100程度であったものが、2021年11月には、67.79にまで低下している。

    円の購買力が2012年と比べて3割以上低下しているのだ。

    これを金融緩和前の水準に戻すだけでも、円ベースの輸入価格は3割以上下落することになる。そして、資源価格の高騰を帳消しにすることができる。

    これまで企業は円安を求めてきたが、現在の状態では、原材料価格の高騰を抑えるために円安是正を望むはずだ。

    中央銀行の役割は重大
    通貨価値の安定は、中央銀行に課された最も重要な責務だ。

    各国の中央銀行は、新型コロナウイルス対策として行ってきた金融緩和から脱却し、インフレを抑える方向に明確に方向転換しようとしている。

    アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)が金融緩和からの脱却をはかり、金融引き締めに向かって懸命の努力をしているのは、中央銀行に課された責務を果たすための当然の行為だ。

    イングランド銀行は、2021年12月に金融引き締めに転換し、利上げをきめた。オミクロン株の感染が広がり、経済活動を圧迫するおそれが強まっているにもかかわらず、こうした決定を行った。

    ポーランド国立銀行も、1月4日に政策金利を引上げた。

    韓国銀行は、1月14日、政策金利を0.25ポイント引き上げて1.25%とし、20年3月の金利水準に戻った。

    日本銀行は、1月18日の金融政策決定会合で、2022年度の物価見通しを、これまでの0.9%から1.11%に引き上げた。しかし、金融緩和の基本的方向に変化はないとしている。

    日本銀行がこれまでどおりの金融緩和を続けるのであれば、以上で述べたことがまったくの杞憂にすぎず、現在の金融政策を続けても国民生活が脅かされることはないと、説明する責任がある。

    また、もし何らかの理由で、国民生活を犠牲にしても金融緩和を継続しなければならないのであれば、その理由を国民に納得できるように説明する必要がある。

  • 企業間で扱うモノの価格、昨年は歴史的な急上昇 家計にも負担じわり
    1/14(金) 21:30配信

     日本銀行が14日発表した2021年の国内企業物価指数は前年比で4・8%上昇し、過去最大の伸びとなった。欧米の景気回復を背景に、原油などの資源価格が高騰。円安も輸入品の値上がりに拍車をかけた。消費者が手にする商品やサービスの価格も上がり始めており、回復が遅れる日本経済の足かせになりかねないとの懸念が強まっている。

    ■21年、過去最大の4・8%上昇

     企業物価指数は、企業の間で取引されるモノの価格水準を示す。21年の指数(15年=100、速報値)は105・1で、バブル経済の勢いが残っていた1991年以来の高水準だった。前年比の伸び率では、比較可能な81年以降で最大となった。

     歴史的なレベルで企業物価が高騰している主な理由は、原油など資源価格の高騰だ。米国や欧州では昨年、新型コロナウイルスの感染状況の改善に伴う経済活動の再開で、消費が急激に活発になった。巨額給付金などの経済対策の効果もあり、急速に高まった需要に供給が追いつかず、資源価格が高騰。品目別にみると、石油・石炭製品が前年比27・8%上昇して過去最大だったほか、非鉄金属も同29・4%上昇した。

     円安が進んだことも大きい。輸入品の物価水準を示す21年の輸入物価指数は前年比22・7%上昇と、過去最大の上げ幅となった。日本は資源の多くを輸入に頼るため、企業の仕入れコストは膨らんでいる。

     企業物価の高騰は足元でも続いていて、この日発表された昨年12月の企業物価も前年同月比8・5%上昇と、過去2番目の伸びだった。前年同月を上回るのは10カ月連続だ。上昇の波は幅広い品目にも及び始め、調査対象の744品目のうち12月は上昇が下落を308品目で上回った。11月より32品目増え、窯業(ようぎょう)・土石製品や情報通信機器などで上昇に転じる動きが目立ったという。

    朝日新聞社

  • 消費者物価指数は4月以降に2%が見えてくることも。エネルギー価格や食品などの値上げが要因に
    久保田博幸 金融アナリスト
    1/22(土) 10:44

     21日に昨年12月の全国消費者物価指数が発表された。総合指数は前年同月比でプラス0.8%、日銀の物価目標となっている生鮮食品を除く総合指数は前年同月比でプラス0.5%、 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は前年同月比でマイナス0.7%となった。

     品目別に見ると、原油高の影響などを受けてエネルギー全体で16.4%の上昇となった。エネルギー関連品目の値上げだけで指数を1.12ポイント押し上げた。

     電気代は13.4%上がり、上昇幅は1981年3月の41.2%以来40年9カ月ぶりの大きさとなった。都市ガス代は13.7%、灯油は36.0%それぞれ上がった。

     電気代とガス料金は2月まで値上がりが続くことが発表されている。原油先物価格は足下も上昇が続いており、3月以降も値上がりが続く可能性がある。

     2020年7月に始まった観光需要喚起策「Go To トラベル」が一時停止している反動があり、宿泊料は44.0%上昇している。寄与度では指数を0.29ポイント押し下げている。

     反対に通信料(携帯電話)がマイナス53.6%となっており、指数を1.48%ほど押し下げている。

     単純に通信料のマイナス要因と宿泊料のプラス要因を除くと前年比プラス1.7%程度となる。携帯電話料金の引き下げによる影響は4月以降なくなってくる。

     生鮮食品を除く食料は1.1%上昇した。調理カレーが13.2%、輸入牛肉が11.1%上がっていたが、食料品等の値上げはこれからが本格的となる。

     食品メーカーの「キユーピー」は主な原料である食用油の価格が上昇しているとして、3月からマヨネーズやドレッシングなどの商品を値上げすると発表した。

     日本製紙グループの日本製紙クレシアは、「スコッティ」や「クリネックス」といったブランドで展開するトイレットペーパーなどの家庭紙製品について、4月1日出荷分から10%以上値上げすると発表した。

     宝ホールディングスは20日、傘下の宝酒造が製造している焼酎などを1~8%程度値上げすると発表した。原材料費や燃料費などが高騰しており、6月1日出荷分から実施する。

     これらの値上げによる物価指数への影響はエネルギー価格ほどではないにしても、じわりじわりと指数に影響を与えることが予想される。

     22日の日本経済新聞によるとボンカレーゴールドでミシュランタイヤなどの値上げも発表され、携帯電話料金の引き下げによる影響がなくなる4月以降は消費者物価指数(除く生鮮み)の2%が見えてくることが予想される。

     原材料費や燃料費などの上昇から企業は価格転嫁に動きつつあるというより、動かざるを得なくなっている。価格転嫁によって企業業績が回復し、従業員の給与に反映され、所得が伸びれば問題はないが、そうでなければ家計の負担は増加することになる。

     物価が上昇し、それに応じて所得も伸びれば我々の生活への影響は限定的になることに加え、個人の預貯金が膨らんでいる日本では、物価に応じた利子も本来求められることになる。それは住宅ローンなどを抱えている人達には負担増となるものの、コストプッシュ型とはいえ、物価に応じた金利の形成というのが本来の姿ではなかろうか。

  • 日銀は「利上げ」を完全否定するも、決して“鵜呑みにできない”3つの理由
    1/23(日) 7:02配信
    現代ビジネス

    議論は「全くしていない」

     日銀は22年1月17・18日に開かれた金融政策決定会合で、大規模な金融緩和政策を維持することを決めた。それでも、市場には利上げ観測が燻っている。日銀が利上げに舵を切る可能性はあるのか。

     市場関係者の多くは、今回の金融政策決定会合に大きな関心を持っていた。背景には、1月14日にロイター通信が関係者の話として、「日銀が利上げに関する議論を行っている」と報じたことがある。

     この観測報道で、市場では「日銀が金融政策の変更に踏み出すのではないか」との思惑が高まった。

     しかし、会合後の記者会見で、黒田東彦総裁は将来の利上げに向けた議論について、「全くしていない」と金融政策変更の可能性を強く否定した。

     それでも、FRB(米連邦準備制度理事会)が金融政策を利上げに向け舵を切るなど、欧米の中央銀行が金融引き締め政策への変更を検討していることや、資源価格の上昇などにより国内の物価上昇圧力が強まっていることで、市場には利上げ観測が燻っている。

     この点についても、黒田総裁は「一時的な資源価格の上昇に対応して金融引き締めを行うことは全く考えていない」と述べている。

     果たして、本当にそうだろうか。筆者はいくつかのケースで、日銀が現在の金融緩和政策を変更すると考えている。

    日銀の本位ではないが…

     第1は、国内物価の上昇だ。

     金融政策決定会合と同時に発表された「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、「コスト上昇の販売価格への転嫁が想定以上に加速し、物価が上振れる可能性がある」として、22年度の物価上昇率見通しを従来の0.9%から1.1%へと引き上げた。

     筆者は、21年10月22日の『日本国民に大ダメージを与える「不景気中の物価上昇」が現実味を帯びてきたワケ』で、原油価格・資源価格の上昇により、急激な物価上昇が起きる可能性を指摘した。結果、昨年末には多くの商品が値上げされた。

     日銀が公表している国内物価指数の前年比を見ると、21年3月から上昇が始まり、11月には前年比9.2%の大幅上昇となった。12月も8.5%上昇と高止まりが続いている。

     一方、総務省統計局が発表する消費者物価指数(除く生鮮食品)は、21年4月に携帯電話の通信料金値下げを主因に大きく低下したが、その後はジリジリと上昇している。(表1)

     原材料価格上昇が製品価格に反映されるまでには一定の時間がかかる。このため、企業物価と消費者物価にはタイムラグがあり、日銀が22年度の物価上昇率見通しを従来の0.9%から1.1%へと引き上げたように、今後も物価は上昇傾向をたどる可能性が高い。

     だが、それは日銀の見通し1.1%を上回り、日銀が政策目標としている2%に達する可能性がある。

     13年3月に総裁に就任以降、2%の消費者物価指数を政策目標に打ち出し、大規模な金融緩和政策を継続したものの、その成果は一向に上がらない状況が続いた。そんな中で、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、国内物価が上昇していることは、黒田総裁にとっては“神風が吹いた”ようなもの。

     だた、日銀関係者は、「現在の物価上昇は、日銀の本位ではない」という。黒田総裁も、「景気回復の結果の賃金上昇などを伴う持続的な物価上昇ではなく、(金融政策の)正常化や(金融緩和政策の出口の)議論ができるような状況ではない」との見解を示している。

     だが、実際に2%の物価目標を達成した時、それが日銀にとって“不本意“なものだったとしても、金融政策の変更に踏み込まずにいられるものだろうか。筆者は、日銀は必ず金融政策変更の検討に入ると見ている。

    さらに円安が進めば輸入物価にも影響が
     第2は、欧米の金融政策と金利、為替状況だ。

     FRBを始め、欧米の中央銀行が金融政策の正常化(金融緩和政策の終了)に向けて検討していることは前述した。特に米国は、量的緩和政策の縮小に進み始めており、長期金利(10年国債利回り)は上昇傾向にある。

     低金利政策からの脱却が見えない日本と利上げに進む米国との金利差が、金利の高いドルを買って、金利の低い円を売る要因となって、円安が進行しているとの指摘がある。

     21年1月には1ドル=104円付近だった為替水準は、22年年明けには1ドル=116円台前半まで上昇した。1年で10円以上も円安が進んだことになる。

     ただ、16年には1ドル=120円台の円安水準にあったことを考えれば、現在の円安水準が“危険水域”とは言えない。日銀関係者も、「円安が輸入物価に与えている影響はそれほど大きくない」という。

     1月21日時点で、1ドル=116円を超えた円安進行となっておらず、114円台での円下げ渋りが続いているが、新型コロナ禍からの景気回復を背景に利上げに向かう欧米と、回復が遅れ、低金利政策から抜け出せない日本という構図を考えれば、今後も円安傾向が継続する可能性は高い。

     日銀が、現状は軽微だとする円安による輸入物価上昇が、今後、一段の円安が続き、輸入物価に本格的な影響が出てきても、日銀は金融政策の変更を考えないのだろうか。筆者は日銀が金融政策変更の検討を行うと予想している。

    日銀は“嘘をつくことが認められている”?

     最後は、黒田総裁の要因だ。

     前述のように、13年3月に総裁に就任以降、一度も2%物価目標を達成できずにいる中で、2%の物価目標に懐疑的な見方をする学識経験者・エコノミスト、市場関係者は多い。

     そこで、黒田総裁が“白旗”を上げ、物価目標をあきらめるケースだが、これに関して筆者は可能性がほぼないと見ている。

     ただ、2%の物価目標は黒田総裁の公約だが、2%の物価目標を達成するまで、金融緩和政策を継続するとは、“どこにも書いていないし、言っていない”のだ。従って、2%目標達成の道半ばであっても、金融政策変更の検討を行う可能性があると、筆者は予想している。

     そして、第1の物価上昇シナリオとともに、もっとも可能性が高いと筆者が予想しているのが、23年4月に迎える黒田総裁の任期切れだ。

     黒田総裁が退任し、新総裁が就任すれば、黒田総裁による2%物価目標達成のための金融緩和策の継続という“呪縛”は解けることになる。日銀の金融政策変更は、この黒田総裁退任というシナリオがもっとも可能性が高いのではないかと筆者は予想している。

     かつて、筆者が日銀記者クラブ詰めの記者だった頃、「日銀は金融政策については、“嘘をつくことが認められている”」と言われた。

     今でも、この慣例が生きているのか定かではないが、日銀は金融政策の変更に関して、事前取材では決して正直に話すことはないというのが、筆者の経験でもある。

    鷲尾 香一(ジャーナリスト)

  • 日本銀行(にっぽんぎんこう、英: Bank of Japan)は、日本銀行法に基づく財務省所管の認可法人(財務省設置法4条59号)。日本の中央銀行。略称は日銀(にちぎん)、BOJ(英略)。

    日本銀行の読みは「にっぽんぎんこう」とされており、日本銀行券でのローマ字表記もNIPPON GINKOとなっている。一方、日本国内においては「にほんぎんこう」の呼び方も一定程度されているとみられる。

    日銀 日本銀行(にっぽんぎんこう、英: Bank of Japan)は、日本銀行法に基づく財務省所管の認可

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