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円ドル/元ドル/ウォンドル今後どうなる?
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米中経済戦争の余波──習近平の権力基盤が早くも揺らぎ始めた

・元民主活動家で独自の中国評論で知られる陳破空(チェン・ポーコン)氏が、米中貿易摩擦の共産党政治への影響を、アヘン戦争に至る清朝とイギリスの交渉に準えて独自の見解を示しています、とても興味深いので一部抜粋。

★米中関係は共産党にとって最も重要な対外関係になった。だが現在、習近平は対米関係をうまく仕切れていないことで党内から批判されている。しかし彼には米中関係をうまく仕切る能力がない。

なぜか。現在の状況を乗り切るためには、変化に適応する必要がある。しかし、習近平と(ブレーンとされる)王滬寧(ワン・フーニン、共産党政治局常務委員)にはその能力がない。文革や毛沢東時代に戻ることを思想的武器にしている彼らには無理だ。改革すべきなのに改革せず、開放すべきなのに開放しない。当時の清朝と同じだ。

★米中首脳会談が行われる可能性がある大阪でのG20は両国にとって重要になる。
しかしトランプは優勢だが、習近平はそうではない。なぜならトランプは(貿易協議で)妥結しても妥結しなくてもいいが、習近平は妥結するしか選択肢がないからだ。貿易戦争が本格化すれば、中国は耐えられない。

――トランプほど中国に厳しい態度を取るアメリカ大統領はいなかった。習近平(シー・チンピン)はこれを予測していたのか。

★予想できなかった。だから準備できなかった。中国政府にとって多くの意外なことがあったが、第1は2016年の大統領選挙でヒラリー(・クリントン)が勝ち、トランプが当選できないと思っていたこと。2つ目の間違いはトランプがただのビジネスマンであり、巨額の米中貿易があるから結局は中国に従うだろう、と考えていたことだ。

第3はトランプの行動が予測できないこと。5月3日に習近平は「後の責任は取る」と言って、妥結しかけていた150ページの協定文と「法改正の約束」を撤回した。しかし彼はトランプが癇癪を起こして2日後の5月5日に関税率を上げるとは予測できなかった。

  • >>124

    続き
    ――米中の衝突は中国共産党の政局にどのような影響を与えるだろうか?

    ★5月13日、3つの出来事があった。この日の夜、中国中央電視台(CCTV)のニュース番組『新聞聯播』は、中国が600億ドル分のアメリカからの輸入品に報復関税を掛けると発表した。この日、共産党はそれを決める政治局会議を開いたのだが、午前中には李克強(リー・コーチアン)首相が会議を開き、「大規模失業を発生させない最低ラインを死守する」という決議を公表していた。

    その後に開かれた政治局会議は集団議決だった。これ以前は習近平が1人で決定していたが、この日から集団議決に変わった。アメリカとの貿易交渉が頓挫したことの反省からだ。


    すでに、習近平の後継も囁かれはじめているようです。
    アメリカの学者の中には、今回の米中貿易摩擦を「文明の衝突」と評する向きもあるようです。
    関税をかけた、かけられたの「経済的摩擦」は表面上のことで、このことだけに目を奪われていると、時代の大きな変化を見逃してしまいそうですね。
    日本は目じりを下げて「日中友好」などと言っている場合ではないようです。