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>>12971

■リポート読解など省力化に活用

――コスト低減には使えそうですね。

「超過リターンが減少しているので、コストを極小化できれば、最終投資家が得られる利益はおのずと増える。最近はアナリストリポートを直接読まない市場関係者も増えた。AIに多くのリポートを収集、分析させてサマリー(要約)だけに目を通すなど、ムダな作業はどんどん省き人手を減らす傾向にある」

「アナリストにしても、AIに外国語のリポートを翻訳させることなどで手間を大幅に省き、アシスタントを整理しているケースなどもみられる。ディープラーニング(深層学習)の導入で最近の自動翻訳の精度は極めて高くなった。徹底的な省力化のためのAI活用が軸になっていくだろう」

「数値やデータを使った定量分析をする『クオンツ・アナリスト』も、実は経験や勘に頼りがちなケースが多かった。『バリュー投資』ではPBR(株価純資産倍率)やPER(株価収益率)の指標をよく使うが、それらの指標が本当に最適なのかと問えば、おそらく答えられない。客観的なAIで最適解を見つけ出したほうが、真実に近づける公算は大きいかもしれない」

――AIがもし完璧に将来を予測できれば、運用で勝ち続けることも夢ではなくなるのでしょうか。

「市場でその質問は究極の『自己矛盾』だ。金融の世界は必ずフィードバックが入る。勝てばその手法を必ず皆がまねをする。勝利は相応の敗者がいてこそ成り立つのに、皆が同じ方角を向けばバランスが崩れ、むしろ敗者に回る可能性が高くなってしまう。AIは統計手法の延長線上の技術にすぎないと肝に銘じてほしい」