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私と経済の掲示板

>>12944

――利下げを続けることでFRBの余力が弱まる心配はないか。今後の金融危機の恐れと、マイナス金利は検討しているか。

「景気後退まで余力を残しておこうというのは間違いにつながりかねない。我々は政策金利の緩やかな調整が必要かどうかを注視している。景気がさらに弱まれば、我々もより積極的に動く準備をする」

「マイナス金利は(08年の)金融危機には視野に入れていた。結局は積極的なフォワードガイダンスと大規模な資産購入という、2つの型破りな金融政策を実施した。うまく機能したので、将来、金融危機が起これば、再び積極的なフォワードガイダンスと資産購入を行うことになるだろう。

我々は金融政策を精査している最中なので、長期的な枠組みや戦略、手段や(市場との)対話については来年半ばに答えることになるだろう」

――不況の兆候とされる長短金利の逆転(逆イールド)が起きた。

「注意深くみているが、不況の兆候とは考えていない。あらゆる指標に基づき我々は前向きな見通しを持っている。長期金利は大きく低下したが、数日の間にその3分の2まで回復した。致命的になるのは、重大な変化が一定期間継続して見られることだ」

――低金利が消費者と企業の負債を増やし、バブルにつながる懸念は。

「家計の状況は底堅い。借金は少なく、収入と利子のバランスも金融危機以前よりはるかに良好だ。企業債務は対GDP比で高水準だが、企業自体が成長している。好景気のサイクルで起きる事象であり、近い景気後退は起きないだろう。当然、後退のリスクは注視し、債務が世界のどの場所で膨らんでいるのかを特定する作業も進めている」

――金融政策で実現可能なことと限界をもっと明確にすべきでは。

「我々の仕事は、最大限の雇用と物価安定を達成するため、金融政策の手段を可能な限り上手に使うことだ。労働生産性を向上させるなどして米国の成長率を高めるには、財政政策の方がずっと有効だ。金融政策は長期的な成長率に影響を及ぼすことはできないし、潜在成長率を高めることは金融政策の役割ではない」