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私と経済の掲示板

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NY株ハイライト 主要指数が最高値、「結局は金利」が支える楽観

3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、過去最高値を昨年10月以来9カ月ぶりに更新した。ナスダック総合株価指数とS&P500種株価指数もそろって最高値を付けた。米連邦準備理事会(FRB)など主要中銀による緩和的な金融政策が当面は株式市場への資金流入を促すとの安心感が株買いの原動力だ。

ロバートWベアードのブルース・ビットルズ氏は「投資家は『中央銀行には逆らうな』という相場格言に従い、FRBに寄りかかって株買いを進めている」と話す。3日発表の6月のADP全米雇用リポートなど最近の米指標は市場の利下げ観測を後押しし、米金融当局者による利下げ期待をけん制する発言は少ない。トランプ米大統領が2日に指名を発表したFRB理事候補2人はともに金融緩和に前向きとされる。利下げ期待は当面裏切られそうにないとの安心感が広がりやすい。

「金融緩和頼み」の相場が長続きするにつれて、最高値にある相場水準は米企業業績に見合うのかとの警戒感も薄れつつある。今月半ばから発表が本格化する米企業の2019年4~6月期決算の見通しは芳しくない。ファクトセットのまとめでは、米主要500社の4~6月期は2.6%の減益見通し。これまで同期の見通しを示したのは前週末時点で113社で、このうち8割弱の87社が1株利益予想を引き下げた。データ集計を始めた06年以来で16年1~3月期(92社)に次ぐ多さという。

一方、データトレック・リサーチのニコラス・コラス氏は「ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)重視のアナリストとしては異端の発言だが、今回の決算シーズンが市場予想とかけ離れた内容でなければ、相場への影響が大きいのは決算の中身より長期金利の動きだろう」とみる。そもそも今年の株高は米企業収益の減速を織り込みながら、主要国の金利低下で投資妙味が増した配当利回りの高い銘柄などへの買いが支えたものだ。

長期金利の指標となる米10年債利回りは3日に1.94%と2年8カ月ぶりの低水準を付け、ドイツなど欧州国債の10年債利回りも過去最低を更新した。コラス氏は「投資家が主要国の長期金利に低下余地があると見続ける限り、株買いが続く可能性はある」とみる。