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(4) 「共同体」についていえば、リベラリズムの個人主義が否定しているのは、「個人に先立って、個人よりも優位に立つものとしての社会」である。個人よりも優位に立つような社会を認める理論、つまり、①諸個人の利益には還元できず、かつ諸個人の利益のいかなる集積よりも優先されるべき「社会としての利益」が存在しており、②しばしば社会には社会としての独自の意思や目的があると想定し、③諸個人はむしろ社会に依存しており社会によって形成されたものとして存在しているというような考え方である。たとえば「国益」が該当する