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☆せんちめんたる・じゃーにー☆の掲示板

「桂南光の師匠 桂枝雀」

 ここに桂南光(かつら・なんこう)の事を書く3日ほど前に、他の本を探していたら、南光の師匠である桂枝雀(かつら・しじゃく)さんの「扇子」がポロリと出て来た。枝雀さんがよく色紙に書いたらしい「萬事氣嫌よく」の文字が扇子にも書かれているが、崩し字でその次に書かれている文字が読めない。

 「笑わせて笑わせて 桂枝雀」という本を知った。これも2003年初版で2012年に6版が出ている。古いので書店には無いかと思ったが、諦めずに書店に行ったらあった。探してみるもんやと思った。で、この中にも「萬事氣嫌よく」の色紙の写真があったが、その次に続く文字が読めない(笑)

 私は漫才は好きだが、落語は今いちだった。しかし「枝雀」さんを見てから、落語も好きになって結構見に行った。桂小米(かつら・こよね)時代の、髪がふさふさの頃の枝雀さんをテレビで見ていたこともある。あの京都の「南座」(改装する前)が揺れるぐらいに爆笑を取ったのは枝雀さんだけ。私は2階席の前方で見ていた。

 普通、落語はちんと正座して、話術だけが淡々と進むが、枝雀さんはオーバーアクションで、身振り手振り身体全体を使うのが涙が出るぐらい面白かった。特に酒も飲んでいないのに、酔っ払いの模写、あれは好きだった。鼻を詰まらして「すみませんねぇ」は今でも笑える。

 京都の府立医大の前にある「文化芸術会館」へ、よく落語会を見に行った。楽屋口が舞台のすぐ近くで、出演者がまじかで見られた。出番を終えた枝雀さんが毛糸で網に編んだツバも何もない茶色の帽子を、禿げ頭の蓋のようにかぶった後ろ姿を今も覚えている(笑)。意外と小柄だった。

 大村崑ちゃんでなじみの「オロナイン軟膏」がある。桂南光は同じ「なんこう」でもCMに起用されていない。亡き女優の浪花千栄子(なにわ・ちえこ)さんは「本名・南口キクノ(なんこう きくの)」だったために起用された。当時のブリキの看板が貴重になり、今や高値で売られているらしい。ブリキといえば京都市内の町名が入ったナポレオンの横顔の看板が津々浦々に張られていたが、今は盗まれて1枚も無いそう。

 枝雀さんは8月13日生まれ、生きていれば80歳。落語家として円熟したいい年やと思うのに残念。今年の盆は久しぶりに「六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)」に行こうかな?落語に「子育て幽霊」がある。