ソフトバンクグループ(株)【9984】の掲示板 2015/04/22〜2015/04/23

■日本、制約外れて海外展開も

　日本ヤフーは現在、米ヤフーとの契約でヤフーブランドを使った事業展開は国内に制限されている。日本ヤフーもパソコン向けの検索連動型広告事業の落ち込みなどで、15年３月期に初の営業減益に陥ったもようだ。「海外に出られればチャンスはある」（日本ヤフー幹部）。米ヤフーが株式を売却すれば、それを機に日本側からも関係見直しに動く可能性がある。

　日本ヤフーの海外展開に道が開ければソフトバンクにも追い風だ。昨秋以降、インドなどのネット企業への買収・出資を加速しているほか、配車サービスを手掛ける中国企業に共同出資するなどアリババ集団との連携を深めている。ネット広告で強みを持つヤフーを絡めることで、成長が見込めるアジア市場で存在感を高められる。

　ソフトバンクは昨年末に有利子負債が10兆円を突破したが、３割強を出資するアリババ集団株の含み益が約７兆円あり投資余力はある。だが日本ヤフー株を買い増すかと言えば、それは早計だ。

　既にソフトバンクはグループで日本ヤフー株を約43％持ち、孫正義社長がヤフー会長を務めるなど一体的に経営している。「買い増しの優先順位は決して高くない」（ソフトバンク幹部）。ライバル企業が日本ヤフー株の大量取得に動くなどしない限りは、当面は模様眺めとなりそうだ。

　米ヤフーの日本ヤフー株売却と日米ヤフーの事業地域に関する契約を巡って双方が相手に望むことがすれ違っている。これらをどう整理するかが今後の焦点になる。