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コラム:サウジ記者不明事件、大手邦銀は「漁夫の利」狙うか ー ロイター


[ムンバイ 17日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 日本の大手銀行は、海外のライバルがサウジアラビア政府との取引から手を引こうとしている事態が自分たちにプラスに働くと期待しているかもしれない。

サウジ政府を批判してきた記者が行方不明になった事件を巡り、同国が殺害に関与したのではないかとの観測が高まっている。これを受け、欧米の大手銀行首脳は、来週サウジで開催される経済投資フォーラム「フューチャー・インベストメント・イニシアチブ」への不参加を相次いで表明した。

しかしこれは三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)(8306.T)やみずほフィナンシャルグループ(8411.T)にとって、サウジで手数料収入を拡大する好機になる可能性がある。

JPモルガン(JPM.N)のジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)が先鞭を付けた形で、欧米大手行首脳の大半は同フォーラムを欠席して倫理観の高さを示し、顧客や従業員、社外取締役、金融エリートの仲間内などからの反発を避ける行動を選んだ。

HSBC(HSBA.L)のジョン・フリントCEO、スタンダード・チャータード(STAN.L)のビル・ウィンターズCEO、BNPパリバ(BNPP.PA)のジャン・ルミエール会長、クレディ・スイス(CSGN.S)のティージャン・ティアムCEOらは同フォーラムに出席しない。

一方でMUFGやみずほが持つ大きな利点は、日本では企業による抗議という文化が存在しないことだ。

世界のどこかでモラル上の危機が起きて企業が行動を迫られたとしても、日本企業は欧米のように社会からの圧力は感じずに済む。憲法改正や原発など国内で賛否がはっきり分かれる問題でさえ、公然とデモを行う人々は変わり者扱いされる。

その意味で、日本企業は株主など利害関係者からの圧力に屈しにくいのは間違いない。

サウジがソフトバンクグループ(9984.T)の「ビジョン・ファンド」の大口出資者である点を踏まえれば、同フォーラムに出席予定の邦銀はむしろ、同国との良好な関係を維持する方により関心を向けるだろう。

複数の報道によると、MUFGとみずほもビジョン・ファンドに出資している。

そして最終的に、サウジが同国に恥辱を与えた人々に敵意を持つようになれば、MUFGとみずほは「味方」にとどまった恩恵にあずかれる。両行は既に、今年のサウジにおける手数料収入ランキングでトップ10入りしており、過去5年ベースではトップ5に食い込んで1億2300万ドルを稼ぎ出している。

サウジで得た手数料の大半は債券とローンに由来する。また今後、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子による経済改革の進展に伴ってより大きな果実が手に入る可能性がある。いずれ国営石油会社サウジアラムコの上場計画が復活してもおかしくないからだ。日本側はアラムコの東京上場を熱心に働き掛けていた。

日本企業の立場では、サウジ政府の機嫌を引き続き取り結ぶことは、道義的には問題かもしれないが、リスクは小さい。



要は政冷経熱

「ソフトバンクはシリコンバレーで冷遇ー」

なんちゃらと言った大学教授はケーザイ通であって

経済人じゃなかった