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(株)ユニマット リタイアメント・コミュニティ【9707】の掲示板 2020/08/19〜

MBOは最低の欠陥制度

経営者及び資金提供者は,経営者が資 金を提供することで役割が重複する場合もあれ ばしない場合も存在するが,一般的に上場企業 を対象とする MBO においては,経営者・資金提供者と一般株主間の利害関係(利益相反の可 能性)が重要な問題となる。
最も重要となるのは「情報の非対称性」であり,経営者は対象企業の経営状態を熟知する一方,個人投資家を含む一般株主は十分な情報を持たず,経営者と株主間には情報格差が存在する。
この結果,本来株主の代理人として企業経営にあたる経営者が同企業の買収者となる場合には,必然的に経営者に利益相反の構造が発生し得る。同経営者には対象企業を安く購入したい インセンティブが存在する一方,株主の代理人 としては企業を売却する際にはできる限り高価に売却を行う義務がある。
こうした利益相反問題を回避するために,経営者による恣意的な意思決定を排除し,一般株主に適切な判断機会を確保するなど,株式価格の適正性を担保する必要がある。
実際,初期の MBO においては,利益相反に 関する判決の蓄積や慣行の習熟が十分ではなく,株主保護の観点からみて問題のあると思われる事例もみられ,実際に次節におけるレックス・ホールディングス事件判決等のように株主 から取締役等が提訴されている事例が存在する。

https://www.jsri.or.jp/publish/research/pdf/104/104_03.pdf