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北海道ガス(株)【9534】の掲示板 2019/10/25〜


ガス価格の下落は製造業や消費者にとっては恩恵になるが、エネルギー企業にとっては重大な問題だ。エネルギー各社は2020年1~6月期の利益に大きな打撃が及ぶとの見通しを示している。
中国ではウイルス拡大を封じ込めるため大都市が隔離され、航空便の運航が停止、祝日が延長されているため、2月の中国の原油需要も最大4分の1減る見通しだ。
中国の大手エネルギーグループ2社は既に少なくとも14のLNG輸入貨物に対して「不可抗力」を宣言した。同条項は通常、自然災害や戦争の際に双方の契約の履行を免責する。取引に詳しい関係者によると、中国の輸入各社は今後数日で不可抗力をさらに宣言する可能性が高い。
一部LNGタンカーは中国南部の港をそれて北部に向かったとされる。だが専門家は、世界的な供給過剰でアジアや欧州の他の大規模市場が飽和状態にあるため、船は荷物を積んだまま中国沖に停泊することになる可能性が高いと予測する。英国のLNGの卸売価格は金融危機以来の水準近くに下がっている。
英コンサルティング会社ウッドマッケンジーでグローバルガス部門を率いるフランク・ハリス氏は「受け渡しを断念したLNGタンカーが世界中をさまようという可能性により、投資家心理は一段と弱気に傾くばかりだ」と懸念を示す。
LNGの供給過剰を受け、アジアの価格は既に100万BTU(英国熱量単位)あたり2.95ドルと歴史的な水準に下がっている。
LNGの売り手各社は、中国が不可抗力条項を適用しているのは、長期契約での輸入よりも割安なスポット価格で買おうとしているのが一因だと不満を漏らす。
■高まる価格連動性
米国やオーストラリアからの供給増加により、LNG市場はここ数年で急成長を遂げた。海上輸送によるガス取引の増加で地域市場の関連が強まり、価格の連動性も高まった。つまり、アジアで価格が下がれば欧州でも下がり、その逆も起こるようになっている。