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北海道ガス(株)【9534】の掲示板 2015/04/29〜2019/10/24


一方、世界の企業による株式市場からの資金調達は14年の7900億ドルをピークに減少が続く。日本では株式による調達額は09年のピークに比べて2割減となっている。
株式市場からの調達が減っている背景には企業の構造変化がある。IT企業が台頭し、多額の資金を必要とする工場建設などは減少している。設備投資額が頭打ちとなり、企業はカネ余りが鮮明だ。
また株式価値の希薄化につながるという理由で増資に反対したり、手元資金の還元を求めたりする株主の声は強まっている。有力なスタートアップ企業は未公開のままファンドなどから多額の資金を調達できるようになった影響も大きい。
低迷する株式発行と対照的なのが年間2兆ドル規模と過去最高の発行ペースとなっている社債市場だ。世界的な金融緩和で、企業によってはほぼ0%の金利で社債発行が可能となった。超低コストの社債で調達したお金で自社株買いをする企業が多い。
米国では債務超過でありながら自社株買いを実施する企業すら存在する。米国市場では実質債務超過の企業が約230社ある。このうち80社近くが自社株買いをしている。こうした企業は、短期的な株主還元に傾斜し、将来を見据えた成長投資は後回しになりがちだ。
株式市場は歴史的に企業に成長資金を供給する場として整備されてきた。だがカネ余りや未公開市場の成長を背景に、その役割は急速に縮小し、逆に資金を投資家に返す場となっている。資本主義を支えてきた株式市場はその存在意義を問われている。
(富田美緒、野口知宏)
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