近鉄グループホールディングス(株)【9041】の掲示板 2024/07/23〜2024/08/21

リニア中央新幹線の東京・品川−大阪間の全線開業について、政府が２０３７年に実現する目標を改めて掲げた。名古屋以西の整備の加速が見込まれる中で、関連株を探る動きも活発化しそうだ。

＜沿線に新たな観光需要＞

　今年６月に発表された政府の「経済財政運営と改革の基本方針（骨太の方針）」には、３７年のリニア新幹線全線開業の目標が明記されている。名古屋−大阪の区間で駅の選定を急ぐほか、周辺地域の開発にも力を入れる方針だ。

　品川−名古屋の開業は、静岡県の川勝前知事の工事への反対により停滞し、当初計画（２７年開業）を断念した経緯がある。これに伴い名古屋−大阪の開業時期にも不透明感が高まっていた。

　ただ、このほど三重県亀山市を視察した岸田首相は、早期開業へ向けて名古屋以西の整備を進める考えを強調した。三重や奈良県などリニア新幹線が通過する自治体も計画に意欲的な姿勢を見せている。

　両県には新駅が設置される計画で、亀山は有力候補になっている。岸田首相は７月３１日に現地の下庄駅（ＪＲ紀勢本線）を視察した。

　リニア中央新幹線は、観光名所が多い東海道新幹線とは別ルートのため、新たな需要が見込まれる。また、亀山は県庁所在地の津市と紀勢本線で結ばれていることから、県全体の経済活性化にもつながりそうだ。

＜三重交通ＨＤ筆頭、グリーンズなども＞

　三重のご当地銘柄は三重交通グループホールディングス<3232.T>が有力だ。乗合バスや高速バスを運行するほか、タクシー事業やホテルも手掛け、観光客の流入で大きな恩恵が期待される。今年４月には名古屋駅周辺で複合施設をオープンした。また、三重を地盤にホテルチェーンを展開するグリーンズ<6547.T>や、伊勢志摩で高級ホテルを運営するるひらまつ<2764.T>、鉄道や商業施設で近鉄グループホールディングス<9041.T>も浮上する。