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東急(株)【9005】の掲示板 2018/07/14〜2020/05/31

静かに消えた鉄道デパート

都心の繁華街から人が激減した3月31日、
85年の歴史を持つデパートがひっそりと閉店した。
渋谷の東急百貨店東横店だ。

東急百貨店は、東急電鉄や東急不動産と並ぶ東急グループの中核企業であり、
東横店は1934年11月に開業した東横百貨店が前身のデパートだ。

日本の百貨店は三越や大丸など呉服店がルーツの企業も多いが、
一方で鉄道会社系の企業も多い。

私鉄のターミナルに店舗を設置して運輸と流通を結び付けるという
ビジネスモデルを最初に構築したのは、大阪・梅田の阪急百貨店。
創業者小林一三の未来を見る目は鋭かった。

これにならったのが東京横浜電鉄(後の東急)の五島慶太で、
「ならった」というのは誇張でも何でもなく、開業前に社員を阪急に派遣し、
デパート経営のノウハウを現場で学ばせたのだという。

西の阪急、東の東急―。沿線に高級住宅地や学校も多く、
文化事業に力を入れてきたという共通項があるように思う。
阪急百貨店も東急百貨店も、そんなイメージで語られることが多い。

建物は東館、西館、南館の3棟からなっていたが、
西館のルーツは玉川電気鉄道の玉電ビルで、戦後大幅に増築された。

玉電は現在の田園都市線渋谷―二子玉川間(玉川線)や世田谷線を走らせていて、ビルの2階にホームがあった。

銀座線開通と同じころに玉電は東横電鉄に吸収されたので、
南に東横線、東に地下鉄、西に玉電が出発するターミナルデパートは、
戦前、既に出来上がっていたことになる。

【5/1 47NEWS】