ここから本文です
212

貴理 万次郎 強く売りたい 8月15日 14:27

まさに重大局面に差し掛かりつつあるといったところか。施工不良問題に揺れるサブリース大手のレオパレス21。7月の入居率は前月比0.73ポイント落ち込んで80.67%にまで低下、「デッドライン」(業界関係者)とされる80%がついに目前に迫った。

 アパートなどの賃貸物件のオーナーに長期間、一定の賃料収入を保証する一方、入居者から家賃を徴収してさやを稼ぐというのがレオパレスのビジネスモデル。入居率が80%を割り込むと収支がマイナスになる「逆ざや」になるとされている。オーナーへの賃料の支払いの方が家賃収入を上回り、猛烈な勢いでキャッシュが流出していくことになりかねないわけだ。

 それでなくても施工不良物件の補修費用や入居者の引っ越し代金や敷金をはじめとした住み替え費用の負担などで、レオパレスの台所は“火の車”だ。先週9日に発表された2020年3月期第1四半期(1Q)決算によると、手元現預金は6月末時点で713億900万円。3月末が845億3600万円だったから、3カ月間で132億2700万円も減ったことになる。

 このままのペースでのキャッシュアウトが続けば来年3月末には現預金残高が316億円余にまで縮小。有利子負債残高(6月末330億円)を下回る恐れがある。これに逆ざやが追い打ちをかけるような事態に陥れば「致命的」(メガバンク関係者)だ。

 業績の悪化にも歯止めがかからない。1Qでは売上高が前年同期比12・3%の大幅ダウンとなり、営業損益は42億円強の赤字(前年同期は41億円の黒字)に転落。新たな不良物件が多数見つかったことなどで補修工事関連損失引当金の積み増しを迫られ、最終赤字は57億円余(同10億円弱の赤字)に膨らんだ。

 自己資本は6月末でなお754億円超あり、債務超過転落までには「まだそこそこのゆとりがある」(関係者)とはいえ、物件の良否判定の調査はまだ継続中。予断は許さない。

 株価が急落するスキを突いて、一気に16%超ものレオパレス株を買い集めた旧村上ファンドの動きも波乱要素だ。

(重道武司/経済ジャーナリスト)

日刊 ゲンダイ から転載

8848 - (株)レオパレス21 まさに重大局面に差し掛かりつつあるといったところか。施工不良問題に揺れるサブリース大手のレオパレス2