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2019/07/30 02:00
<日経>◇住友不動産、3年連続で経常最高益 4~6月
 住友不動産の2019年4~6月期の連結経常利益は800億円程度と前年同期から1割強増えたようだ。同期間では3年連続で過去最高を更新した。前期までに竣工した都内の大型案件を中心に主力のオフィスビル賃貸が好調だった。既存物件の賃料の引き上げも進んだ。今後は業績が悪化傾向にある企業の設備投資などの動向が焦点になる。
 4~6月期決算は8月8日に発表する予定。4~6月期の会社側の業績予想は無いが、経常利益は市場予想平均のQUICKコンセンサスを約100億円上回った。
 売上高は7%増の3300億円程度だったもよう。けん引したのはビル賃貸の増加だ。前期までに竣工した御成門タワー(東京・港)や麹町ファーストビル(同・千代田)など大型案件の賃貸収入が加わった。好立地で家賃が高水準にもかかわらず、開業時からほぼ満床状態が続く。
 既存ビルでも賃料の引き上げが進んだ。6月末の空室率は2%台でほぼ満室の状態だ。優秀な人材獲得や働きやすい職場づくりのためのオフィスの移転・拡張需要が旺盛で、契約更新時に賃料引き上げに応じる既存テナントが多い。住友不は3月末時点で約500万平米の賃貸物件を擁する。
 分譲マンションの引き渡しも増えた。東京・銀座や恵比寿のタワーマンションなど人気エリアの好採算の大型物件の引き渡しが始まり、販売戸数が膨らんだ。
 20年3月期通期の連結業績見通しは据え置くとみられる。売上高は前期比1%増の1兆200億円、経常利益は8%増の2200億円を見込み、経常利益は7期連続で最高益を更新する。今期中に収益計上を見込むマンションは6月末時点ですでに契約率が約9割に達しており、順調な進捗となっている。
 一方で中期的な課題もある。20年に各社の大型オフィスビルの大量供給が控える。今のところビルの空室率は低いが、ここにきて米中貿易摩擦などの影響で国内外の景気が減速しつつある。このあおりで企業業績の悪化が鮮明になれば設備投資が鈍り不動産市況が失速するリスクもある。